小中高の各カテゴリで沖縄県の頂点を決める第4回沖縄アリーナカップの最終日が19日、沖縄サントリーアリーナで行われ、第68回県高校選手権大会兼第78回全国高校選手権大会(ウインターカップ2025)県予選の男女決勝を実施した。

 男子は興南が沖縄水産に71ー59で競り勝ち、頂点に立った。女子は石川が小禄に99ー45で圧勝し、優勝を飾った。県予選を制した両校は12月に東京で開かれる全国大会「ウインターカップ2025」に沖縄代表として出場する。

#8幸地秀永琉を筆頭にガード陣が躍動 男子・興南

 男子決勝は、興南のガード陣が沖縄水産のハンドラーに高い位置から激しいプレッシャーを仕掛け、序盤で主導権を握った。素早いトランジションや200cm超の高さがある留学生の#11オモメジ・イフェオルワ・オルワペルミのゴール下シュートなどで加点し、前に出た。

 第2Qから沖縄水産の反撃を受けるも、#8幸地秀永琉を中心にディフェンスの集中力を切らさず、我慢を続ける。第4Qの最終盤には一時6点差まで詰め寄られたが、冷静に得点を重ねて逃げ切った。

 多くのメンバーでローテーションしながらプレー強度を保ち、井上公男コーチは「うちは15人全員を起用できるので、試合に出てる選手が激しいプレッシャーをかけることができました。ハーフタイムで自分たちのターンオーバーを修正し、最後までディフェンスでプレッシャーをかけてくれました」と評価した。

 留学生プレーヤーが徐々にチームに馴染んできたことに触れ、「言葉の理解も進んできて、リング下から『守れ!』などと声を掛けてくれます」と頼もしく感じているよう。興南として久しぶりの全国大会。「沖縄からでも全国で通用するというところを見せたいです」と力を込めた。

 勝利の立役者となった幸地は「準決勝が終わってから決勝までの1カ月間、前から当たる習慣や体力面でディフェンスを強化してきました。気持ちの面で戦うことができて良かったです」と振り返り、全国に向けて「一戦一戦、勝利を積み重ねていきたいです」展望した。

留学生の#12ラソウルがゴール下を支配  女子・石川

 女子決勝は、出だしから石川ペース。184cmという圧倒的な高さと体の強さを持つセネガル出身の留学生、#12ボリー・アイダ・ラソウルがゴール下で存在感を発揮し、ポストプレーやオフェンスリバウンドからシュートを決めて前に出た。チームとしても高い位置からのプレッシャーディフェンスを継続し、前半で47ー23と大きくリードした。

 後半はオールコートプレスを突破される場面こそ増えたが、苦しいシュートを打たせて速攻につなげ、さらに点差を広げた。

 激しいディフェンスを貫いた#23渡口光は「序盤からスティールを狙い、相手のターンオーバーを増やせて良かったです」と満足げ。オフェンスでは「ラソウルがいるから、相手がインサイドに寄ってくるのは分かっていたので、まわりを使いながら攻めることができました」と振り返った。

 一方、崎浜秀勝コーチは①リバウンドを一回で取る②ターンオーバーを減らす③シュート力を上げる――の3点を課題に挙げ、全国大会に向けて「いい習慣を身に付け、単純なことをしっかりやるチームにならないといけないです」と修正を誓った。

 ウインターカップではベスト4以上を目標に掲げた。

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