
サミュエル・プポとヨランダ・ホプキンズ Credit: WSL / Thiago Diz
ブラジル、リオデジャネイロ州サクアレマ(2025年10月18日土曜日) – 本日、サミュエル・プポ(BRA)とヨランダ・ホプキンズ(POR)が、2~3フィートの厳しいオンショアコンディションの中で、ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2025 チャレンジャーシリーズ第5戦「バンコ・ド・ブラジル・サクアレマ・プロ・プレゼンテッド・バイ・コロナ・セロ」で優勝した。
プポは、サクアレマ・プロで2度目の優勝をスコアし、クオリファイ・レースに躍進した。一方、ホプキンズは、見事な形でチャレンジャーシリーズ初優勝を勝ち取った。イーライ・ハンネマン(HAW)とアネット・ゴンザレス・エチャバリ(EUK)は、2位という重要な成績を収め、2026年チャンピオンシップツアー(CT)のクオリファイ・レースに進出することになった。ハンネマンはナンバー1に、エチャバリは6位に躍進した。
サミュエル・プポ(BRA)Credit: WSL / Thiago Diz
サミュエル・プポ(BRA)Credit: WSL / Ana-Catarina
2023年サクアレマ・プロ勝者であり、元チャンピオンシップ・ツアー(CT)の選手であるサミュエル・プポ(BRA)が、ブラジリアンの応援を背に、再び表彰台に立った。
これはプポにとって2025年シーズン初の決勝進出であり、キャリア通算4度目のチャレンジャー・シリーズ優勝となった。これによりランキングは2位に上昇し、2位のイーライ・ハンネマン(HAW)がナンバー1に躍進した。
「応援してくれたみんな、ありがとう。またここで優勝できるなんて信じられない。この大会は自分にとって本当に特別なものだ」とプポは語った。
「ハイスコアは出せなかったけど、ヒートを勝ち進んだ。決勝も同じだった。神様が毎ヒート自分を見守ってくれてる気がして、必ずうまくいくって信じてた。そして実際にそうなったんだ。ここで一度勝つと、次に戻ってきた時は良い思い出になる。でも『またできるか?』って思うんだ。現実とは思えない。決勝まで進み、再び勝つなんて信じられない」
元CT選手同士の対決であり、2023年準決勝の再戦となったプポとハンネマンの注目の決勝戦は、プポが早い段階で5.00(10点満点中)を記録し、幕を開けた。ハンネマンの最初のチャンスが実を結ばなかった後、プポは5.17を記録するために積極的に動いた。
ハンネマンは厳しいコンディションの中で忍耐強さを見せたが、いくつかの重要なチャンスを活かせなかった。試合終了間際、海が最後のチャンスをもたらし、ハンネマンはヒートで最高の波を捉えた。しかし、それは要件を満たすには不十分で、プポが再び勝利を収めた。
プポは男子セミファイナルでジョーダン・ローラー(AUS)を破り、サクアレマ・プロ決勝進出を決めた。ローラーは2024年ゴールドコースト大会優勝以来となるセミファイナル進出で、今季最高成績を収めた。ナラビーン出身の彼はランキング13位に躍進し、CT(チャンピオンシップ・ツアー)出場権獲得圏内に迫っている。
イーライ・ハンネマン(HAW)Credit: WSL / Thiago Diz
イーライ・ハンネマン(HAW)Credit: WSL / Ana-Catarina
ハンネマンは今大会で最高レベルのシングルウェイブ・スコアとヒート合計を記録した。今週前半のラウンドオブ16では、8.50と15.67(20点満点)というエクセレントスコアを叩き出している。
マウイ島出身の22歳は、2025年シーズン2大会連続となるセミファイナル進出を決定し、オスカー・ベリー(AUS)を下して2023年USオープン・オブ・サーフィン優勝以来となるチャレンジャーシリーズ決勝進出をスコアした。
「ここが大好きなんです。この波も、この文化も、人々も大好きなんです」とハンネマンはSF勝利後に語った。「感謝の気持ちでいっぱいです。今この瞬間、この感謝の気持ちに圧倒されています。
今回の遠征ではずっと調子が良かったんです。8月からずっと、この二つの大会のいずれかで優勝して勢いをつけようと自分に言い聞かせていました。前回は3位でしたが、今回は決勝に進出できました。今朝は全てを手放し、ただ神様に『御心が行われますように』と祈りました。だから、どんな結果になっても本当に満足しています」
ヨランダ・ホプキンズ(POR)Credit: WSL / Thiago Diz
ヨランダ・ホプキンズ(POR)Credit: WSL / Ana-Catarina
クオーターファイナルで勝利し、ポルトガル初のフルタイム女性選手として2026年のCTクオリファイを決定したヨランダ・ホプキンズ(POR)が、初のチャレンジャーシリーズ優勝で表彰台の頂点に立った。
これは、同じく決勝進出者のアネット・ゴンザレス・エチャバリ(EUK)とともに、ホプキンズにとって初のチャレンジャーシリーズ決勝となった。
「このイベントは、ここ数年、とても特別なものとなっています。数日前にクオリファイし、同じステージで優勝できたことは、本当に素晴らしいことです」とホプキンズは語った。
「私は、落ち着いて臨みました。 波は非常にトリッキーで、アネットに対抗するには、本当に良いターンをいくつか入れる必要があるとわかっていました。彼女は、大会全体を通して、とても良いサーフィンを見せていました。
しかし、今日は、干潮でサーフィンをするので少し状況が異なり、満潮時のように波に苦労することはありませんでした。私が大好きなバックサイドのボウルを見つけ、いくつかのターンを決めることができました。本当に最高で、素晴らしいライディングでした」
ホプキンズは、5.83 の高得点を記録した最初の波で、エチャバリにわずかなリードを奪った。バスクのサーファーがプライオリティのミスを犯した後、ホプキンズはソリッドなバックアップを見つけ、リードを確固たるものにした。
彼女は決勝の後半もプライオリティを使い忙しく動き、7.33 というこの日の最高シングルウェイブ・スコアを記録する素晴らしい波を見つけ、エチャバリはニードスコア9.56 と追い込まれた。
エチャバリはヒートに復帰できるスコアを獲得したが、それでもほぼエクセレントなスコアが必要だった。しかし、時間は彼女に不利に働き、タイムアップとなりホプキンズがイベントの勝者となった。
アネット・ゴンザレス・エチャバリ(EUK) クレジット:WSL / Ana Catarina
エチャバリは、スタートからフィニッシュまで見事なパフォーマンスを見せ、バスク地方出身の選手として初めてチャレンジャーシリーズファイナルに進出した。18歳の彼女は、ホプキンズと対戦する前に、準決勝で姉のジャニール・ゴンザレス・エチェバリ(EUK)を破り、大会を駆け抜けた。この2位の結果、エチャバリはランキングを15スポット上げ、来年1月行われるパイプラインでの大会を前に、現在6位につけている。
「ファイナルに残れて本当に嬉しいです。ヨランダとの決勝戦は素晴らしい試合でした。ヨーロッパ勢同士の決勝戦であり、大変誇りに思っています」とエチャバリは語った。「私たちがヨーロッパのQSから這い上がり、自らのサーフィンを披露できたことを心から誇りに思います」


激しい1週間の競技を経て、ランキングは大きく変動した。最初の CT クオリファイした者が決定し、新たなトップランナーが台頭した。ハンネマンとホプキンズがナンバー1を争い、プポ、オスカー・ベリー(AUS)、エチャバリ、ウィンター・ヴィンセント(AUS)、インディア・ロビンソン(AUS)がクオリファイラインを上回っている。
チャレンジャーシリーズは、オアフ島の有名なノースショアに戻る前に、一旦休憩に入る。予選通過を目指す選手たちは、1月28日から2月8日まで開催されるレクサス・パイプ・チャレンジャーで、パイプラインという試練の場に挑戦しなければならない。
池田美来 Credit: WSL / Thiago Diz
今大会、波乗りジャパンからは男女合わせて14名の選手がブラジル大会に参戦、その中でも特に女子で池田美来が目覚ましい活躍を見せた。
CSルーキーの17歳である池田は、タフなコンディションの中、鋭いバックサイドの攻撃を決め、R-32、R-16と勝ち進み、自身初となるクォーターファイナル進出(最終成績5位)を果たした。
これによりCSランキングを22位に浮上させ、今後のCTクオリファイ争いに向けて大きな足がかりを築いたと言える。
都筑有夢路 Credit: WSL/ Damien Poullenot
また、ランキング上位につけていた都筑有夢路、そして都築虹帆、野中美波の3名もR-16に進出し、9位フィニッシュと粘りを見せた。都筑有夢路は熾烈なヒートを勝ち抜きポイントを積み上げ、CSランキング8位となり、依然としてCTクオリファイライン(7位まで)を射程圏内に捉えている。
西慶司郎 Credit: WSL / Ana-Catarina

男子で日本勢を牽引したのは西慶司郎であった。彼はR-32、R-16を立て続けにトップ通過するという安定したパフォーマンスを披露し、池田美来と並び、日本勢最高位となるクォーターファイナル進出(最終成績5位)を達成した。
そして、現在CTクオリファイライン(男子は10位まで)に最も近い位置(ランキング16位)にいる大原洋人は、ここ2戦は不本意な結果に終わったものの、その実力は日本のトップを走る。次戦での巻き返しに大いに期待がかかる。
伊東李安琉 Credit: WSL / Thiago Diz
また、今大会でR-32まで勝ち進み存在感を示した伊東李安琉は、パイプラインでの経験値と実績があるだけに、次戦での活躍が注目される。
日本人選手結果とランキング
MEN
5位 西慶司郎
17位 伊東李安琉
49位 大原洋人、安室丈、加藤翔平
65位 岩見天獅、田中大貴
WOMENS
5位 池田美来
9位 都筑有夢路、都築虹帆、野中美波
33位 中塩佳那、松岡亜音
41位 佐藤李
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WSL 2025 Men’s Challenger Series Rankings(10/18付)
16位(▼2) 大原洋人 11985点
21位(▲13)西慶司郎 10745点
42位(▼9) 加藤翔平 6620点
47位(▲6)伊東李安琉 5600点
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49位(▼10)五十嵐カノア 5445点 CT
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69位 (—) 安室丈 2450点
72位 (▼2) 岩見天獅 2050点
81位(▼3)田中大貴 1450点
https://www.worldsurfleague.com/athletes/tour/mcs?year=2025
2025 Women’s Challenger Series Rankings(10/18付)
8位(▲2 都筑有夢路 16410点
22位(▲7) 池田美来 10895点
27位(▲7) 野中美波 8820点
30位(▲9) 都築虹帆 8270点
36位(—-) 中塩佳那 6070点
43位(▼2) 松岡亜音 4650点
51位(▼2) 佐藤李 3050点
https://www.worldsurfleague.com/athletes/tour/wcs?year=2025
バンコ・ド・ブラジル・サクアレマ・プロ大会 女子決勝結果:
優勝: ヨランダ・ホプキンズ(POR) 13.16
2位:アネット・ゴンザレス・エチャバリ(EUK) 10.20
バンコ・ド・ブラジル・サクアレマ・プロ・プレゼンテッド・バイ・コロナ・セロ 男子ファイナル結果:
優勝: サミュエル・プポ(BRA) 10.17
2位:イーライ・ハンネマン(HAW) 9.50
バンコ・ド・ブラジル・サクアレマ・プロ・プレゼンテッド・バイ・コロナ・セロ男子セミファイナル結果:
HEAT 1:サミュエル・プポ(ブラジル)11.16 ジョーダン・ローラー(オーストラリア)10.00
HEAT 2:イーライ・ハンネマン(HAW)12.00 オスカー・ベリー(AUS)10.37
チャレンジャー・シリーズ2025-26年スケジュールにパイプラインとニューカッスルが追加されることが発表された。
2025年チャレンジャーシリーズ次戦:
2025年チャレンジャーシリーズ第6戦(全7戦中)はレクサス・パイプ・チャレンジャー。開催期間は1月28日から2月8日までとなる。
詳細はWorldSurfLeague.comを参照のこと。

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