都築響一さん新宿区の自宅で、ひとり暮らしの様子を取材させていただいた。取材記事は書籍『だから、ひとり暮らし』に収録している(撮影:今井康一)
30年以上前に刊行された伝説の写真集『TOKYO STYLE』(都築響一著)。
連載「だから、ひとり暮らし」の筆者、蜂谷智子さんはこの写真集を大事に持ち続け、自身の連載をイメージ。このたび発刊された書籍『だから、ひとり暮らし』では連載のきっかけを作ってくれた都築さんとの対談のほか、特別編として都築さんの自宅を訪問しました。
都築さんの「ひとり暮らし」の様子は書籍に収録。本記事では取材を通じて蜂谷さんが思考した「令和の都市生活」についてご紹介します。
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2025年上半期の東京23区の新築分譲マンションの中央値が、ついに1億円を超えた(不動産経済研究所調べ)。「東京に住むのが、しんどい」「東京に住み続けるイメージが持てない」そんな声も、聞こえてくるようになった。
そんな状況を、1993年に発売され今も評価の高い写真集『TOKYO STYLE』の著者、都築響一さんはどう見るだろうか。
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国内外で支持されるレジェンダリーな写真集
都築さんは、いつも現場の実践者の暮らしを記録してきた人だ。流行やスタイルを後づけで語るのではなく、暮らしの現場を訪ねてシャッターを切ってきた。その眼差しは、2020年代の暮らし方を考えるうえでも示唆に富んでいる。
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都築さんが1993年に出版した『TOKYO STYLE』は、家賃の安い部屋に住み、東京で自由に生きる若者の部屋の数々を収めた写真集だ。
バブルの余韻が残る時代に、型にはまらない暮らしの姿を記録したその一冊は、累計10万部を超えるベストセラーとなった。
昨年2024年にはスペイン・バルセロナの出版社apartamentoから愛蔵版が刊行された。30年を経てもなお、国内外で支持され続けているレジェンダリーな写真集だ。
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