学校暴力の根絶を訴えるパフォーマンス=写真は記事の内容とは関係ありません(c)news1

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【10月19日 KOREA WAVE】学校暴力(いじめ)加害の記録を大学入試に積極的に反映すると約束していたにもかかわらず、2025年度の入試で韓国の国立大学10校のうち4校は、正規選考(筆記中心の入試)にその履歴を反映していなかったことが明らかになった。

国会教育委員会所属のカン・ギョンスク議員(祖国革新党)が全国の国立大学10校(ソウル大、江原大、慶北大、慶尚国立大、釜山大、全南大、全北大、済州大、忠南大、忠北大)から提出された「2025〜2026年度いじめ履歴反映計画」を分析した結果によるもの。

2025年度の大学入試・正規選考において学校暴力への処分記録を反映したのは、ソウル大学、慶北大学、釜山大学、全北大学、済州大学、忠南大学の6校だった。一方で、江原大学、慶尚国立大学、全南大学、忠北大学の4校は、正規選考において履歴を反映していなかった。これらの大学は、義務化される2026年度からすべての選考で反映する方針だという。

2025年度入試でいじめ履歴によって最も多く不合格となったのは慶北大学で、推薦選考で19人、正規選考で3人、計22人が不合格となった。特に、「書面謝罪(1号処分)」を受けた生徒も論述型や芸術・体育系選考で不合格となっており、1点の減点が合否に致命的な影響を与える可能性が示された。

このほか釜山大学(推薦6人・正規2人)、全北大学(推薦4人・正規1人)、江原大学(推薦5人)、慶尚国立大学(推薦3人)、ソウル大学(正規2人)の順で不合格者が出た。全南大、済州大、忠南大、忠北大では推薦でも該当者がいなかったと報告されている。

学校暴力に関する処分は▽書面謝罪▽接触・報復禁止▽校内奉仕▽社会奉仕▽特別教育・心理治療▽出席停止▽クラス移動▽転校▽退学――の9段階に分類される。

2026年度からはすべての大学で、これらの処分履歴を入試選考に義務的に反映することになる。これまでは内申書選考のみに適用されていたが、今後は正規選考など全方式に拡大される。ただし、減点方式は各大学に一任されており、点数減点や割合減点など大学ごとに運用が異なるため、同じ処分でも大学によって合否が変わる可能性がある。

たとえば、ソウル大学は減点・不合格基準を非公開としており、選考区分に関係なく総合的に評価する。一方、慶北大学は1〜3号処分で10点、4〜7号で50点の減点、8・9号は不適格扱い。全北大学では、推薦および正規選考において、1〜3号で5点、4・5号で10点、6・7号で15点、8・9号で50点の減点を行っている。

済州大学は、1〜3号で20点、4・5号で50点、6・7号で100点減点、8・9号は不適格とされ、体育特技者は出願自体が不可能だった。釜山大学は1〜3号で総点数の30%、4・5号で60%、6〜9号では80%の減点となり、実質的に不合格に近い処理だった。江原大学は唯一、1〜3号の校内指導に該当する処分について減点しなかった。

教育専門家のイム・ソンホ鍾路学院代表は「大学入試でいじめ履歴の反映が強化される中、たとえ書面謝罪といった軽微な処分であっても出願資格を失ったり、入学後に履歴が発覚すれば取り消しにつながる場合もある。大学ごとに処分別の減点基準を明確に公開し、受験生の不安を減らすべきだ」と指摘した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News

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