(CNN) 先月のウクライナ攻撃に使用されたドローン(無人機)から、北朝鮮製のクラスター子弾(サブミュニション)が発見されたことが、新たな報告書で明らかになった。北朝鮮がウクライナに対するロシアの戦争を支援している実態が改めて浮き彫りになった。

英調査団体「紛争兵器研究所(CAR)」によると、改造を施した子弾は9月、港湾都市ヘルソンへの攻撃の後、ウクライナ当局によって回収された。

子弾にはハングルが記載されており、その一部は北朝鮮の建国者である金日成(キムイルソン)主席の生誕年を元年とする「主体年号」に言及していた。

報告書ではこれらの記載をもとに、子弾は「主体89年」、グレゴリオ暦で言う2000年に製造されたと指摘している。

CARによれば、子弾は当初、ロケット砲システムへの搭載を念頭に設計されたが、木の棒や針金、粘着テープを使って一人称視点ドローンに取り付けられるように改造されていた。

CARは今回の発見について、「北朝鮮の防衛産業とウクライナでの戦争との間の物質的なつながりを改めて確認するものだ」と説明している。

CARによると、子弾には2000年に製造されたことを示すハングルが記載されていた/Conflict Armament Research
CARによると、子弾には2000年に製造されたことを示すハングルが記載されていた/Conflict Armament Research

CARによる調査は、ロシアがウクライナの都市や民生インフラへのドローン攻撃を強化し、ドローン生産を急速に拡大する中で行われた。

ロシアは数千機規模の量産能力を持つ巨大なドローン工場を建設しており、ドローンの多くは特に高速でも高性能でもないが、安価なことから一晩に数百機を投入できるという。

専門家によれば、これはウクライナの防空網を圧倒し、市民の士気を打ち砕くことを狙った試みとされる。

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