ペルーで15日夜、就任したばかりのヘリ大統領に対する大規模な抗議デモが行われ、デモ参加者1人が死亡、多数が負傷した。リマで撮影したデモ参加者(2025年 ロイター/Angela Ponce)
[リマ 16日 ロイター] – ペルーで15日夜、就任したばかりのヘリ大統領に対する大規模な抗議デモが行われ、デモ参加者1人が死亡、多数が負傷した。
ペルーのオンブズマン事務所が16日、明らかにした。
政府は数時間以内に首都リマに非常事態宣言を発令する方針。会見したアルバレス首相は、治安悪化に対処するため、一連の措置を準備していると述べた。
抗議活動は、Z世代の若者、運輸業界の労働者、市民団体などが呼びかけた。同国では、汚職と犯罪増加に対する抗議活動が続いており、国会は9日夜にボルアルテ大統領を罷免した。
全国各地で数千人が抗議活動を展開しており、国会前では数百人のデモ隊が警察と衝突した。警察は催涙ガスを発射、デモ隊の一部は投石などを行った。
ヘリ大統領はXへの投稿で死者に哀悼の意を表し「客観的な」調査が行われると表明。暴力の責任は「平和的なデモに潜入して混乱を招いた犯罪者」にあり「法の力が彼らに完全に及ぶだろう」と投稿した。
ティブルシオ新内相によると、抗議デモでは警察官89人と民間人22人が負傷。11人が拘束された。
ヘリ氏は前国会議長で38歳。来年7月に予定されている選挙まで大統領を務める予定。犯罪対策を最優先課題に掲げているが、自身が汚職疑惑や性的暴行疑惑など、複数のスキャンダルに直面している。
同氏は不正行為を否定、汚職調査に協力する意向を示している。性的暴行疑惑を巡る調査は棚上げされた。
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