中国は12月と来年1月分の大豆供給を十分に確保できていないことが貿易関係筋の話で明らかになった。ブラジル産大豆の価格高騰による買い控えが原因で、政府が国家備蓄の放出に踏み切る可能性があると述べた。江蘇省南通で2018年3月撮影。チャイナデーリー提供(2025年 ロイター)
[北京/シンガポール 16日 ロイター] – 中国は12月と来年1月分の大豆供給を十分に確保できていないことが貿易関係筋の話で明らかになった。ブラジル産大豆の価格高騰による買い控えが原因で、同筋は中国政府が国家備蓄の放出に踏み切る可能性があると述べた。
関係筋によると、中国は過去数週間でアルゼンチン産大豆を大量に手当てしており、11月までの積み荷は確保した。しかし12月─1月積みとしてなお約800万─900万トンの追加調達が必要だという。
中国向けに農産物を扱う国際商社の油糧種子トレーダーは「中国は貿易戦争のため米国産大豆を買っておらず、ブラジル産は高過ぎる」と述べた。「南米で新穀収穫が始まる前の年末から年初にかけて、国家備蓄を取り崩す可能性がある」との見方を示した。
トレーダーやアナリストによると、中国の輸入業者は米国からの購入を完全に排除しているわけではなく、政府間で貿易合意が成立すれば、搾油業者は12─1月分の購入に動く公算が大きいという。
アグラダー・コンサルティング(北京)創業者ジョニー・シアン氏は「合意がまとまれば、向こう2カ月は南米産より価格面で魅力のある米国産に目を向けるだろう」と述べた。
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