福島県大玉村の新ブランド米「あだたらの恵」
福島県・大玉村はブランド米「あだたらの恵」を10月17日に発売し、大玉村ふるさと納税返礼品として申し込みを開始する。
同村では10月16日に発表会を実施し、「あだたらの恵」を作った経緯や特徴、福島大学での研究結果の報告などを行なった。
大玉村長 押山利一氏
肥沃な土壌の大玉村では農業がさかん
まず、大玉村長の押山利一氏が大玉村を紹介した。大玉村は福島県中央部に位置しており、安達太良山のなだらかな扇状地が広がり、肥沃な土壌と豊富な雪解け水、寒暖差の気候に恵まれ、おいしい米を作る条件がそろっているという。押山氏は「農業は基幹産業で、大玉村の米は昔からおいしいといわれてきたが、福島大学に研究を依頼したところ、そのエビデンスが得られた。それをもとに、このたびブランド米として打ち出したい」と語った。
大玉村 産業課長 藤田良男氏
「あだたらの恵」として独自の厳しい基準で選定
続いて、大玉村 産業課長 藤田良男氏が開発経緯などについて紹介した。「あだたらの恵」は既存の銘柄米(「コシヒカリ」「福、笑い」)を独自の基準で選別したもので、米のおいしさを数値化した食味値(80以上で一般的においしいとされる)が88以上となる取り組みをするもの、環境にやさしい農業「みどり認定」を受けているなど、5項目を設けている。そのため、約500ある農家でも高い品質で栽培できる3農家のみが生産しており、大玉村産の米のなかでも約0.1%という希少米であることを紹介した。
福島大学 食農学類教授 新田洋司氏
大玉村産の米のおいしさを科学的に証明するため、福島大学 食農学類教授 新田洋司氏が調査を行ない、その結果を報告した。新田氏は「たんぱく質、アミロース(デンプンの一種)が低い方がおいしいといわれており、大玉村産の米はどちらも数値が非常に低い。また、生産された米の年次間の数値差が少ないこともとても珍しく、大玉村は一定に高品質な米がとれるといえる」と述べた。
大玉村産米の研究結果
そして「あだたらの恵」の生産者である武田藤男氏と仕入れと販売を行なう大玉村農業振興公社 事務局長 神野藤浩和氏が登壇した。武田氏は生産の苦労として「水の管理が難しい。高温が続くと田んぼの温度が上がるため、夜間は新しい水を与え、温度を下げるなどの工夫を行なった」と話した。神野藤氏は「粒が大きく、透き通った米。農家の想いが詰まった米だと思う」と語った。
「あだたらの恵」生産者 武田藤男氏
大玉村農業振興公社 事務局長 神野藤浩和氏
試食では、炊き立ての「あだたらの恵」とふくしま応援シェフであり中国料理「トゥーランドット」オーナーシェフ 脇屋友詞氏が作った「しらすの香味醤」と、料理研究家のしらいのりこ氏が作った「牛肉とごぼうのオイル佃煮」の2品が提供された。しらい氏は「ねばり・甘みが強く、リッチな米だと思う。米の力が強い」、脇屋氏は「香り・つや・ねばり・甘みが感じられ、すごくよい米だと思った」と話した。
試食で提供された「あだたらの恵」(中央)と「しらすの香味醤」(左上)「牛肉とごぼうのオイル佃煮」(右上)と塩(左下)
料理研究家 しらいのりこ氏
「トゥーランドット」オーナーシェフ 脇屋友詞氏
試食すると、まず粒の大きさに驚いた。つやつやとして、香りがよいように感じた。口に運ぶと、もっちりして弾力があり、甘みが感じられた。米ならではの風味が強いため、和の食卓に非常に合いそうに思った。
今回「あだたらの恵」は村内の「あだたらの里直売所」で数量限定で販売され、そのほかの流通はふるさと納税返礼品としてのみとしている。その理由について藤田氏は「生産量が5.5トン、食味値88を超えているものは1800kgという希少性と大玉村の想いを表わすことからふるさと納税返礼品で提供したい」と語った。また、押山氏も「ブランド米としては後発であるため、差別化や付加価値という観点からも、ふるさと納税返礼品として特化していきたい」と語った。
「あだたらの恵」名称公募表彰式
「あだたらの恵」の名称は、2024年10月~12月に公募して2118点から選ばれたもので、発表会の最後には入賞した4名の表彰式も行なわれ、商品名として選定され最優秀賞に輝いた丹羽修氏は「安達太良山の恵みを受けておいしくなり、広がっていってほしい」と語った。
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