ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.10.16 09:59
「非常に腹が立って不快なこと」
トランプ米大統領が14日にホワイトハウスで「南米のトランプ」と呼ばれるアルゼンチンのミレイ大統領と会談してした話だ。過去のアルゼンチン左派政権と中国の軍事協力を取り上げながら中国牽制の意志を表わしたのだ。
トランプ大統領は「中国との軍事協力は絶対容認できない。そうしたことが進行中ならばとても腹立たしく不快だろう」と声を高めたとブルームバーグが15日に伝えた。会談に同席したベッセント米財務長官も「問題は中国の宇宙観測施設、港湾、軍事基地など」としながらアルゼンチンのパタゴニア地域にある中国の人工衛星観測所を名指しした。
この観測所は2014年にアルゼンチンの左派政権だったフェルナンデス政権が中国に50年間の使用権を認めた敷地に設置された。観測所の表向きの目的は2020年の中国月探査計画の一部で、中国の無人衛星を追跡するためだった。設備承認の見返りとしてアルゼンチンはアンテナ使用時間の10%を使って独自の研究プロジェクトを遂行できるという。
ただ実際には中国軍が単独で統制しアルゼンチン政府さえ出入りできない状態だ。米国は中国がこの観測所を拠点に通信モニタリングと衛星追跡能力を強化する場合、米軍の国際情報網が脅威を受けかねないとみている。
トランプ大統領はアルゼンチンが右派政権の場合に限ってニンジンを提供すると公言した。トランプ大統領は「ミレイが(今月の総選挙で)勝利すれば(米国が)ともにするだろうが、敗北すれば支援を中断するだろう。ミレイはアルゼンチンを左派の混乱から救おうとするアルゼンチン版MAGA大統領」と述べた。
アルゼンチンは26日に上院議員72人のうち3分の1の24人と下院議員257人のうち半数の127人を選出する総選挙を控えている。4年の任期の半分を過ぎるミレイ大統領の国政運営に対する中間評価として注目される。最近ミレイ大統領は失業率上昇と公共サービス縮小にともなう経済難、腐敗容疑疑惑などの難関で追い詰められた状況だ。支持率は8月に就任後初めて40%台に落ち、先月のブエノスアイレス州の地方選挙では与党が惨敗した。
トランプ大統領の発言直後にアルゼンチン国債とペソの価値は急落し金融市場に不安感を招いた。アルゼンチン政府は「大統領の発言は2027年の大統領選挙を念頭に置いたもの」としながら火消しに出たが、現地メディアは「米国の支援は事実上の選挙介入」と批判した。
WACOCA: People, Life, Style.