一方でロシアは、ウクライナのガス施設などのインフラに対する攻撃を激化させている。
ゼレンスキー大統領は「防空システムで守らなければならない重要施設が203ある」と述べ、改めて西側諸国に防空システム増強への協力を求めた。
この1週間は、ミサイルとドローンを組み合わせてウクライナのエネルギー施設を狙う集中攻撃が相次いだ。ウクライナによると、ロシアが今月5日に発射したミサイルは50発以上、ドローンは約500機。10日未明にはドローン465機、ミサイル32発が発射された。
ロシア軍のインフラへの攻撃によって停電となった集合住宅の周囲を飛ぶ鳥=ウクライナ・チェルニヒウ州/Yan Dobronosov/Reuters
ウクライナのユリヤ・スビリデンコ首相は10日の攻撃を「エネルギー施設を狙い撃ちにした最大級の集中攻撃」と形容。「残念ながら、エネルギーインフラに相当の被害が出た」と明らかにした。
ロシアがガス製造施設に対する攻撃を強めている影響で、ウクライナはガス輸入量を予定よりも増やす必要に迫られている。
スビトラーナ・フリンチュク・エネルギー相によると、冬が近づく中、貿易相手国との間で天然ガスの輸入量を30%増やす交渉を進めている。ウクライナのガス需要は例年、11月から急増する。
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