スペインに制裁関税を示唆、トランプ氏 防衛費拡大不十分と不満

 10月14日、トランプ米大統領は、スペインに対する制裁関税を発動する可能性を示唆した。ホワイトハウスで9日撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard)

[ワシントン 14日 ロイター] – トランプ米大統領は14日、スペインに対する制裁関税を発動する可能性を示唆した。北大西洋条約機構(NATO)に加盟するスペインが防衛費を国内総生産(GDP)比5%まで引き上げるのを拒んでいることへの不満が理由だ。

トランプ氏はホワイトハウスで記者団に「スペインには非常に不快感を持っている。(NATOで)スペインだけが5%への引き上げ(を約束)しなかった」と語った。

その上で「彼らの行動ゆえに関税を通じて貿易上の罰を与えることを考えている。そして実行するかもしれない」と付け加えた。

トランプ氏は繰り返し、NATO加盟国に防衛費増強を要求し、十分な防衛費を計上しない加盟国に対して有事に米国が積極的な支援をしない意向もにじませている。

スペインのサンチェス首相はこれまで防衛費をGDP比2.1%に引き上げるのが「十分かつ現実的」と表明し、NATO加盟国で唯一5%への引き上げを約束していない。

一方でスペインは、ラトビアやスロバキア、ルーマニア、ブルガリア、トルコへの強力な部隊派遣という形で、防衛費の面での相対的に低い貢献度を穴埋めしていると主張している。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

WACOCA: People, Life, Style.