東芝デバイス&ストレージは10月14日、HDDに12枚の磁気ディスクを実装する技術の検証に成功したと発表した。業界初としている。
本技術では、プラッタの素材をアルミ基板からガラス基板に変更したうえで耐久性の確保と薄型化の両立を図っている。素材の変更によって機械的な安定性や面内精度を向上させ、高密度化と信頼性の向上を実現した。搭載可能なプラッタの枚数を増やしたことで、同一のフォームファクタを維持したまま大容量化が可能になる。
同社ではマイクロ波アシスト磁気記録(MAMR)と組み合わせることで、3.5インチHDDのさらなる大容量化を実現できるとしている。2027年にはデータセンター向けに40TBクラスのHDDを市場投入する見込み。また、将来的には熱アシスト磁気記録(HAMR)と組み合わせてさらなる大容量化も視野に入れているという。
東芝は2024年5月にMAMR/HAMRの両方で容量30TBを超える3.5インチニアラインHDDの実証に成功。同年10月にはSMR(瓦記録)方式のHDDとして28TBの製品出荷を開始している。
WACOCA: People, Life, Style.