ロシア、元石油王らを刑事捜査 「テロ組織」創設容疑

10月14日、ロシア連邦保安局(FSB)は国外に滞在している反体制派の富裕事業家ホドルコフスキー氏(写真)ら20人余りを「テロ組織」を創設し、暴力的な政権奪取を企てた疑いで刑事捜査を始めたと発表した。ロンドンで2024年11月撮影(2025年 ロイター/Hollie Adams)

[モスクワ 14日 ロイター] – ロシア連邦保安局(FSB)は14日、国外に滞在している反体制派の富裕事業家ホドルコフスキー氏ら20人余りを「テロ組織」を創設し、暴力的な政権奪取を企てた疑いで刑事捜査を始めたと発表した。

FSBは容疑はウクライナ戦争に反対するホドルコフスキーが支援する団体「反戦委員会」関するものだとし、メンバー全員が捜査対象だと述べた。この団体はロシアで活動を禁止されている。

同様な容疑で元チェス世界王者のカスパロフ氏、カシヤノフ元首相、反政権活動家カラムルザ氏らも捜査対象となった。

ホドルコフスキー氏は容疑を否定し、この件はロシアが、ウクライナ侵攻で資格を停止され22年に脱退した欧州評議会の取り組みを「大きな問題」とみなしていることの表れだと述べた。

ホドルコフスキー氏は、エリツィン体制下で事業家として頭角を現し「石油王」と呼ばれた。しかし後を継いだプーチン氏は独立志向の強い事業家への締め付けを強めた。

ロシアを去った同氏は「反プーチン」を掲げ、22年のウクライナ侵攻以降は、自らをウクライナを支持する亡命ロシア人の中心人物と位置づけている。

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