ロシアの石油輸出収入、9月も減少 無人機攻撃で処理能力低下=IEA

国際エネルギー機関(IEA)は14日発表の月報で、ロシアの9月の原油・石油製品の輸出収入が133億5000万ドルと、前月の135億8000万ドルから減少したと述べた。ロシア・オレンブルク州の製油所で8月撮影(2025年 ロイター)

[モスクワ 14日 ロイター] – 国際エネルギー機関(IEA)は14日発表の月報で、ロシアの9月の原油・石油製品の輸出収入が133億5000万ドルと、前月の135億8000万ドルから減少したと述べた。8月も前月比で急減していた。

石油製品の輸出は、新型コロナウイルス流行下の2020年4月を除くと、10年ぶりの低水準となった。

ロシアのエネルギー産業は、ウクライナによる無人機(ドローン)攻撃の激化と西側諸国による制裁措置の影響を受け、厳しい状況が続いている。

IEAは「ロシア国内のエネルギーインフラへの継続的な攻撃により、原油の国内処理能力が推定で日量50万バレル減少した。これが国内の燃料不足と製品輸出の減少につながっている」と指摘した。

9月のロシアの原油・石油製品の合計輸出量は、前月比21万バレル増の日量740万バレル。このうち、原油の輸出は37万バレル増の日量510万バレルと、23年5月以来の高水準を記録した。精製処理能力の低下が、国際市場向けの輸出増加に寄与した形だ。

一方、石油製品の輸出は17万バレル減の日量240万バレルにとどまった。特にガスオイルや燃料油が減少し、サウジアラビア向けの出荷が落ち込んだとみられる。

原油輸出による収入は2億ドル増加したものの、石油製品の収入は4億4000万ドル減少した。価格低下も収入減の要因となった。

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