アフリカの島国マダガスカルの大統領府は12日、若者主導の抗議運動に兵士らが支持を示す中、武力による権力掌握の試みが進行中だと述べた。写真は軍の車両の隣で声を上げるデモ参加者ら。アンタナナリボで11日撮影(2025年 ロイター/Zo Andrianjafy)
[アンタナナリボ 12日 ロイター] – アフリカの島国マダガスカルの大統領府は12日、若者主導の抗議運動に兵士らが支持を示す中、武力による権力掌握の試みが進行中だと述べた。
2009年にラジョエリナ大統領の権力掌握を支援した軍精鋭部隊CAPSATの兵士は11日、命令に従わずデモ参加者らを支持するよう兵士らに呼び掛けた。停電や断水などへの不満をきっかけに先月下旬に始まった抗議活動は、今やラジョエリナ氏の統治にとって2023年の再選以来最も深刻な脅威となっている。
CAPSATは12日、首都アンタナナリボ郊外の基地から国内の治安作戦を指揮し、軍の全部門の調整を行うと発表した。
これまで警察と協力して抗議活動に対処してきた準軍事組織である憲兵隊の一部も12日、国民に対するあらゆる武力行使を禁止すると表明した。
大統領府は声明で「違法かつ強制的な権力掌握の試み」が進行中だとし、「危機を解決するための対話」を大統領が促したと述べた。
大統領府は11日夜、ラジョエリナ氏と首相は「国政を完全に掌握している」と強調していたが、12日時点で大統領の所在は不明だ。国民の間では大統領が出国したとの見方も出ている。
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