トランプ米大統領は12日、ロシアのプーチン大統領がウクライナ戦争を終わらせない場合、ウクライナ向けに巡航ミサイル「トマホーク」を提供する可能性があると述べた。写真は米ミサイル巡洋艦「ケープ・セント・ジョージ」から発射されるトマホーク。2003年3月撮影。米海軍提供(2025年 ロイター)
[ワシントン 12日 ロイター] – トランプ米大統領は12日、ロシアのプーチン大統領がウクライナ戦争を終わらせない場合、ウクライナ向けに巡航ミサイル「トマホーク」を提供する可能性があると述べた。
イスラエルに向かう大統領専用機内で記者団に対し、ウクライナのゼレンスキー大統領とトマホークを含む兵器供与の要請について意見を交わしたと述べた。両首脳は11日と12日に電話協議を行った。
トマホークは2500キロの射程を持ち、モスクワを含めロシア領内の奥深くに届く。ロシア大統領府はウクライナへのトマホーク供与を強くけん制してきた。
トランプ氏はトマホークが戦闘で使用されれば「攻撃の新たな段階」になるとの認識を示した。
トマホークを提供する場合、ウクライナに直接売却するのでなく、北大西洋条約機構(NATO)に提供し、NATOがウクライナに供与する形になるとした上で、「戦争が終結しないなら、そうすると(プーチン氏に)伝えるかもしれない」と述べた。
ゼレンスキー氏はこれに先立ち、FOXニュースの番組で、米国がトマホークを提供する場合、ウクライナは軍事目的にのみ使用し、民間人攻撃には使用しないと強調。「われわれはロシアの民間人を攻撃したことは一度もない。これがウクライナとロシアの大きな違いだ」と述べた。
ゼレンスキー氏の発言は11日に収録され、トランプ氏との12日の電話協議後に放送された。ゼレンスキー氏は米国がウクライナに長距離ミサイルを提供する可能性について依然として協議中だと述べた。
ゼレンスキー氏は12日夜の演説で「ロシアは米国がウクライナにトマホークを提供することを恐れている。こうした圧力が平和につながるかもしれない」と述べた。
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