大学男子の陸上長距離の駅伝シーズン開幕戦となる出雲全日本大学選抜駅伝が13日に、島根県出雲市の出雲大社~出雲ドームの6区間、45・1キロのコースで行われ、国学院大が2時間9分12秒で2年連続3度目の優勝を飾った。レースを速報する。(デジタル編集部)

連覇を果たした国学院大アンカーの上原琉翔(13日)=東直哉撮影連覇を果たした国学院大アンカーの上原琉翔(13日)=東直哉撮影

 全日本大学駅伝、箱根駅伝と合わせたいわゆる「大学3大駅伝」の中では最も距離の短い大会だ。今年1月の箱根駅伝で上位の関東勢を軸としたスピード勝負のレースとなった。
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 当日変更を経て出場選手が確定した。青山学院大、駒沢大、国学院大などが当日変更を行った。中央大、早稲田大は変更なし。
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【レース経過】

▽6区(10・2キロ) 国学院大は上原琉翔(4年)がそのまま逃げ切って2時間9分12秒で連覇を飾った。2位に38秒差で早稲田大(2時間9分50秒)。3位に創価大(2時間10分5秒)が入った。

 以下、順位は次の通り〈4〉アイビーリーグ選抜〈5〉駒沢大〈6〉城西大〈7〉青山学院大〈8〉帝京大〈9〉東洋大〈10〉中央大〈11〉東京国際大〈12〉関西大〈13〉札幌学院大〈14〉信州大〈15〉志学館大〈16〉環太平洋大〈17〉皇学館大〈オープン参加〉中国四国学連選抜〈18〉京都産業大〈19〉新潟大〈20〉東北学連選抜〈21〉北海道大

優勝した国学院大の6区・上原琉翔選手の試合後コメント(テレビインタビューより)

 「かなり貯金があったので、余裕をもって後半上げていける展開になった。優勝してほっとしている」

▽6区(10・2キロ)アンカー勝負の6キロ過ぎ。国学院大の上原琉翔を早稲田大の工藤慎作が追い上げていたが、上原は力強い走りで寄せ付けない。3位は創価大とアイビーリーグ選抜が並走。9位を走っていた青山学院大が中央大、帝京大を抜いて7位に上がった。

前田康弘監督、試合後コメント「気付いたら国学院」

第5中継所でたすきをつなぐ早大5区の堀野正太(左)と6区の工藤慎作(島根県出雲市で)=大石健登撮影第5中継所でたすきをつなぐ早大5区の堀野正太(左)と6区の工藤慎作(島根県出雲市で)=大石健登撮影

▽6区(10・2キロ)レースはいよいよアンカーの最終6区へ。最も長い10・2キロある。トップを走る上原琉翔(4年)をアイビーリーグ選抜をかわして2位に出た早稲田大のアンカー、工藤慎作(3年)がひたひたと追い上げている。中継所での43秒差が少し縮まった。工藤は今年1月の箱根駅伝山上り5区で2位と話題になった選手だ。

▽5区(6・4キロ) 国学院大は高山豪起(4年)が安定した走りでリードを広げ、アンカー6区の上原琉翔(4年)にたすきをつないだ。国学院大は昨年優勝した時には後半の4、5、6区を連続区間賞でつないでいる。連覇に向けて快走の再現がなるか。中継所近くで早稲田大はアイビーリーグ選抜にかわされて3位に落ちた。国学院大との差は約40秒。以下創価大、城西大、駒沢大と続いた。

▽5区(6・4キロ)国学院大・辻原がトップで5区にたすきをリレー。以下、20秒差で早稲田大、アイビーリーグ選抜、城西大、創価大と続いた。国学院大と5位創価大の差は36秒。駒沢大が6位、中央大が9位、青山学院大は11位でたすきをつないだ。

国学院大・辻原「4区を辻原輝パビリオンにしようと思った」

第4中継所でたすきをつなぐ国学院大4区の辻原輝(左)と5区の高山豪起(13日)=稲垣政則撮影第4中継所でたすきをつなぐ国学院大4区の辻原輝(左)と5区の高山豪起(13日)=稲垣政則撮影

▽4区(6・2キロ)レースは後半へ。たすきを受けた国学院大の辻原輝(3年)が、早稲田大、城西大をかわしてトップに立った。当日変更で入った辻原が17分20秒で従来の4区の記録を4秒上回る区間新記録を作った。

▽3区(8・5キロ) 7キロ地点、トップを独走する早稲田の鈴木琉胤(1年)を城西大、アイビーリーグ選抜、国学院大の2位集団が追い上げる。残り400メートルで城西大のビクター・キムタイ(4年)が早稲田をとらえて先頭に立ち、そのまま4区にたすきリレー。以下は国学院大、早稲田大、アイビーリーグ選抜、東京国際大、創価大、駒沢大と続いた。トップと7位駒沢大の差は1分。

城西大のヴィクター・キムタイが3区で区間賞

▽3区(8・5キロ) 早稲田が少し前に出た。駒沢が2番手。その2校を創価大のスティーブン・ムチーニ(3年)らの後方集団が追い上げてきた。4・5キロ地点で早稲田と3位集団との差は7秒。中央大は10番手、青山学院大は11番手で通過。

▽3区(8・5キロ) エース区間と呼ばれる3区に入った。トップでたすきをつないだ早稲田大のスーパールーキー鈴木琉胤(1年)を、駒沢大の桑田駿介(2年)がとらえて並走。この区間には東京国際大のリチャード・エティーリ(3年)ら留学生選手も集結している。

本領発揮した早稲田のエース・山口智規

▽2区(5・8キロ)残り700メートルで早稲田大のエース山口智規(4年)が首位を奪う。そのままスパートしてトップで3区にたすきをつないだ。駒沢大、創価大、帝京大、国学院大がリレー。早稲田と5番手国学院大のタイム差は約25秒。

▽2区(5・8キロ) 4キロ、駒沢大の帰山侑大(4年)がトップを独走。中央大は後方集団に吸収されてさらにペースを落とした。2位グループは国学院大、創価大、早稲田大。早稲田大のエース山口智規(4年)がペースを上げて、先頭をとらえる勢いだ。

▽2区(5・8キロ) 順位が目まぐるしく変わる激戦区間と言われる。たすきを繋いで間もなく、駒沢大の帰山侑大(4年)が中央大の濵口大和(1年)をとらえて、トップを奪った。3位が帝京大、そして創価大、早稲田大が続く。

1区は中央大・岡田開成が区間賞

出雲駅伝、今年の出場チーム出雲駅伝、今年の出場チーム

▽1区(8・0キロ) 残り1キロで、中央大の岡田開成(2年)がロングスパートを仕掛けて抜け出した。そのまま2区にたすきをつないだ。2秒差で駒沢大、帝京大、創価大、国学院大、青山学院大、城西大、東京国際大、アイビーリーグ選抜、早稲田大と続いた。

▽1区(8・0キロ) 5キロを通過、先頭の大集団に関東勢など有力校はすべて入っている。中央大の岡田開成(2年)が前に出て集団を引っ張っていたが、国学院大の青木瑠郁(4年)がややペースを上げて前に出た。

▽1区(8・0キロ) 先頭が1キロを2分49秒で通過。東京国際大、青山学院大、駒沢大、創価大あたりが前を走る。2時間ちょっとで勝敗が決するレースだけに、1区の展開がレース全体の流れを左右しそうだ。

▽スタート時の気温は26度。午後1時5分に出雲大社正面鳥居前を1区の22人のランナーが一斉にスタートした。

大学三大駅伝、過去の三冠達成校は
 大会は1989年に始まった。いわゆる「大学三大駅伝」の開幕戦で、これまでに全日本大学駅伝、箱根駅伝との3冠を獲得した大学は?

出場する22チームの一覧表
 出場チームはどのように選ばれるのか、アメリカのアイビーリーグ選抜とオープン参加の中国四国学連選抜を含めた22チームが出場。

「アイビーリーグ選抜」ってどんなチーム?
 25回目の出場で、メンバーには世界大会の実績もある選手がいる。

5000&1万メートルで平均タイム上位のチームは?
「大学三大駅伝」では最も距離の短い大会で、「スピード駅伝」と言われる。

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