空港の発着便を表示する電光掲示板の下を警官2人が並んで歩いている。背中に「POLIZEI(ドイツ語で警察)」と書かれたベストを着ている。遠くにはスーツケースを引く男性の姿も見えるが、人はまばら

画像提供, Reuters

画像説明, ミュンヘン空港の滑走路が閉鎖された後、空港内を歩く警察官たち(3日)

2025年10月4日

ドイツ南部のミュンヘン空港は3日、未確認のドローンの目撃情報が再び報告されたことを受け、24時間以内で2度目となる閉鎖措置を取った。

同空港は3日夜に声明を発表し、現地時間午後9時30分にフライトを停止したと説明。この措置により、約6500人の乗客が影響を受けた。

欧州諸国ではここ数週間、正体不明のドローン飛来による空港の閉鎖が相次いでいる。

ベルギーのメディアは、同国当局も2日、ドイツ国境付近のエルゼンボーン軍事施設上空で15機のドローンが目撃された件について捜査していると伝えた。

目撃されたドローンはその後、ベルギーからドイツへ向かったとされ、ドイツの小都市デューレンでも警察が確認したという。

当局は、ドローンの発進元や操縦者を特定できていない。

ドイツのアレクサンダー・ドブリント内相は、4日に予定されている欧州内相会合で、対ドローン防衛の問題を提起する意向を示している。この会合は当初、移民問題を議題とする首脳会議(サミット)として予定されていた。

また、警察が軍に対してドローンの撃墜を要請しやすくするための法案を、前倒しで提出する方針を明らかにした。

欧州連合(EU)域内で相次いで発生しているドローンの目撃情報を受け、デンマークのコペンハーゲンで今週、サミットが開催された。

複数のEU加盟国は、ロシア製ドローンを迅速に探知し、追跡し、破壊するための多層的な「ドローン防壁」構築計画を支持している。

また、コペンハーゲンとノルウェー・オスロの空港でも、空港および軍事空域付近で未確認のドローンが目撃されたため、閉鎖を余儀なくされた。

ドイツのフリードリヒ・メルツ首相はこのサミット先立ち、空域への侵入が悪化していると述べ、「ドローンがロシアから来ていると考えるのは合理的だ」と語った。

ロシアは関与を否定している。デンマーク当局も、ロシアが関与した証拠はないとしている。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は2日、黒海沿岸の保養都市ソチで開催された会議で、デンマークへのドローン派遣を命じたとの見方を笑い飛ばした。

「二度とやらない。二度とやらない。フランスにも、デンマークにも、コペンハーゲンにも」と、プーチン氏は話した。

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