ドイツ南部のミュンヘン空港の外観

画像提供, Reuters

画像説明, ドイツ南部のミュンヘン空港周辺で複数のドローンの飛来が確認され、十数便が欠航となった。3000人近い乗客に影響が出たという

2025年10月3日

ドイツ南部のミュンヘン空港周辺で2日夜、複数のドローンの飛来が確認された。このため、十数便が欠航となった。

ミュンヘンでは少なくとも17便が欠航となり、3000人近い乗客に影響が出た。

さらに15便を近隣の複数都市へ迂回(うかい)させたと、ミュンヘン空港は発表した。

ドローンがどこから飛来したのかは、今のところ確認されていない。欧州諸国ではここ数週間、正体不明のドローン飛来による空港の閉鎖が相次いでいる。

ミュンヘン空港は複数のドローンが検知されたため、当局に通報した。出発便は「運航が停止」され、空港は2時間早く閉鎖された。同空港は通常、午前0時から午前5時まで閉鎖されている。

2日夜から翌日にかけて、ミュンヘン空港では数千人の利用者が足止めされた。

空港は「簡易ベッドを設置し、毛布や飲み物、軽食を提供した」という。

航空管制は、ミュンヘンに着陸予定だった複数の便をシュトゥットガルト、ニュルンベルク、ウィーン、フランクフルトへと迂回させた。

ドイツ連邦警察のシュテファン・バイエル報道官は独紙ビルトに対し、夜間の出来事だったためドローンの種類や大きさ、出所などに関する情報は得られていないと話した。これらのドローンが最初に目撃されたのは、2日午後9時30分。1時間後にも再び目撃されたと、警察は説明した。

BBCはドイツ連邦警察に問い合わせている。

ミュンヘン市ではちょうど、毎年恒例のオクトーバーフェストが開催されている。公式サイトによると、毎年600万人以上が訪れるこの祭典は10月5日に最終日を迎える。

欧州各地にドローン飛来、ロシア軍機の領空侵犯も

欧州連合(EU)諸国でドローンの飛来が相次いで確認されたことを受け、EUは今週、デンマーク・コペンハーゲンで首脳会議を開催した。

デンマーク・コペンハーゲンとノルウェー・オスロの空港も、空港や軍事空域の周辺で正体不明のドローンが複数確認され、閉鎖を余儀なくされた。

ロシアは関与を否定しており、デンマーク当局もロシア政府の関与を示す証拠は確認されていないとしている。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は2日、黒海に面したロシアのリゾート都市ソチでの会議で、自分がデンマークにドローンを飛ばすよう命じたのではないかとの見方を笑い飛ばした。

「二度とそんなことしない。二度とやらない。フランスにも、デンマークにも、コペンハーゲンにも」と、プーチン氏は述べた。

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