日本から約17,000km離れた南米チリで、U-20日本代表が快進撃を見せている。FIFA U-20 ワールドカップ、日本史上初となるグループリーグ3連勝。ベスト16へと勝ち進み、“ジダン4男”有する強豪フランスとの対戦にも「全然不安なことはない(MF石井久継)」と気合十分。22年ぶりのベスト8進出へ向け、期待は高まっている。
【ハイライト動画】チリ vs. 日本
完璧な試合運びで見せた「史上初の3連勝」
U-20日本代表の快進撃を支える要因は、グループリーグ3試合を無失点で乗り切った堅守にある。その完璧なパフォーマンスを、船越優蔵監督も「守備は自分たちから奪いに行く姿勢が常に持てている」と高評価。その言葉通り、代表の戦い方は堂々たるものだった。
開幕戦でU-20日本代表は、アフリカ予選4位通過のエジプトに対し、安定感のある試合運びを披露。齋藤俊輔が2ゴールに絡む活躍をみせて勝利を飾る。
続く第2戦は、グループ内でも最大の難敵と目された開催国チリ。4万人を超える地元サポーターがスタジアムを埋め尽くす中、日本代表キャプテンを務める市原吏音が、落ち着き払った“パネンカ(チップキック)”でPKを沈めて勝負強さを発揮。無傷の2連勝で早々にグループリーグ突破を決めたのだ。
グループリーグ最終戦となったニュージーランド戦では、チリ戦から大幅にメンバーをチェンジ。今大会初出場のメンバーも躍動し、3-0と最高の内容で首位通過を果たしている。
U-20 ワールドカップにおいて、グループリーグ3連勝は日本史上初の快挙だ。小野伸二、稲本潤一らを擁し“史上最強”と呼ばれ、FIFAワールドユース選手権(当時)準優勝に輝いた1999年のU-20日本代表でさえ、無傷での決勝トーナメント進出は叶えていない。各年代での豊富な国際経験は、着実に若きサムライの力に反映されている。
立ちはだかるは“ジダン4男”擁するフランス
ベスト16でU-20日本代表の前に立ちはだかるのは、強豪フランスだ。「グループ1位で上がったのに、スペインかフランスって(どちらも強敵)」との声が挙がるが、落ち着いて見れば好材料は多い。
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