終盤のニューヨーク外為市場では、円の下落基調が止まらず、一時1ドル=153.23円と2月中旬以来の安値に下落した。3月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 9日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、円の下落基調が止まらず、一時1ドル=153.23円と2月中旬以来の安値に下落した。自民党の高市早苗新総裁は、通貨の方向性について市場に信頼感を与えることができていない。
高市氏は
9日の民放番組で
「行き過ぎた円安を誘発するつもりはない」との考えを明言した。
インベスティングライブの主任通貨アナリスト、アダム・バトン氏はこれについて「少なくとも市況を注視していることは示されたが、許容できる範囲がどの程度を意味するのかはよく分からない」と述べた。
終盤のドル/円 は0.27%高の153.09円。
ただ、高市氏がどの程度の経済刺激策を講じられるかを市場が注視する中、円の下落ペースは鈍化している。
コーペイの首席市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「トレーダーらは、高市政権が財政刺激策を成立させて日銀の金融引き締めを抑制できるかについて、やや懐疑的になっている」と指摘した。
一方、フランスのルコルニュ首相が6日
に辞任して以降、政治的不確実性が高まる中でユーロも下落基調が続いている。
ユーロ/ドルは0.61%下落し1.1555ドル。一時、8月5日以来の安値となる1.1545ドルまであった。
ドル指数は0.62%上昇し、8月1日以来の高値となる99.47を付けた。
CMEのフェドウオッチによると、トレーダーらは米連邦準備理事会(FRB)が10月28─29日の会合で25ベーシスポイントの利下げを行う確率を95%と織り込んでいる一方、12月の追加利下げの確率は過去1週間で90%から82%に低下した。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.93%下落して12万0578ドルとなった。
表はLSEGデータに基づいています
※外為市場
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