皆さんこんにちは!
鹿児島ユナイテッドFCU15コーチの緒方です!
連日の猛暑もずいぶんと和らぎ、朝夕は涼しく気持ちよく過ごせるようになってきましたね!
久々にブログの担当となり、書きたいことが沢山あるのですが、今回はU15の夏の関西遠征で感じたこと、そこからの選手たちの成長についてお話ししたいと思います。
8月1日~8月6日の1週間、中学1年生~3年生、小学6年生の選手と共に関西へ向かいました。
この時期の暑さは鹿児島にも劣らない、それ以上の気温の中での遠征でしたので選手の体調面や体力がどこまで持つのかが心配でした。
1日2試合を行い、移動やスケジュールもなかなかハードな日程でした。
選手たちも現地の暑さや長時間の移動に体力や気力をケアすることも大変だったと思います。
ただ、これからのサッカー人生でそういった環境はいくらでも経験すると思います。
もっとハードな環境・スケジュールで重要なゲームをこなしていかなければならないかもしれない。
そういった意味でも、普段は家で家族にお世話をして貰っている事、「自己管理や食事、睡眠、体のケア」など自分自身で「今何が必要なのか、しなければならないのか」を自ら考え判断する力も養ってほしいと考えていました。
試合では、レベルの高いチームや普段あまり経験しない強い個性を持ったチームと対戦をする事ができました。
どの試合も苦戦し結果・内容共に満足のいく物ではありませんでした。


まずはボールを扱う技術、思い通りにボールを止める・蹴る・運ぶ、両足左右差なく扱えない、相手のプレッシャーが強く、早くなる中での質が足りませんでした。
そこからどのようにゴールを目指し、守るのか。
相手を観て選択する判断力、決断力、分析力、そういったサッカーの理解といった部分でもまだまだトレーニングの必要があると思いました。
結果がどうだったという事は選手たちにとって、勝てば大きな自信になるし重要なポイントです。
しかし私たちは結果だけに焦点を当てているわけではありません。
その試合でどんなことにチャレンジしたのか、今までのトレーニングの取り組みを意識できていたのか、そういったところが重要なのだと考えています。
そういった意味で色々な事にこれから選手に必要な部分や現在位置が確かめられた試合でした。
そんな中で私自身が考えさせられたことは「サッカーをするうえで選手に必要な素質は何なのか」という事でした。
「技術やフィジカル」もちろんこれは必要な要素です。
ただそれよりももっと根っこにあって土台になるものそれは、「強くなりたい。目の前の相手に勝ちたい。だれにも負けたくない。」という「想い」なのだと感じました。
うちの選手にはそういった部分がまだまだ足りないのだと考えさせられました。
しかし、ただ単に「頑張れ」とか「闘え」というだけでは選手には響かないようにも思います。
それだけで勝てるなら、強くなれるなら、プロになれるならそんな簡単なことはありません。
なので、指導者も日々サッカーを学び、分析し選手にとって何が必要なのかを考えています。
そんな関西遠征を経て、徐々に選手たちの取り組みやプレーが変わってきていると感じています。
とある公式戦、苦しい試合展開で前半0-1。
しかし後半3-0で見事逆転。
ハーフタイムに選手間で意見を交わし、質や強度を求め合う姿が頼もしく見えました。
遠征前だったらこのような試合展開になっていたかわかりません。
もしかしたらそのまま変わらず負けていたかもしれない。
でも彼らは逆境を打ち破り素晴らしい試合をしてくれました。
そこには選手一人一人の「絶対に勝ちたい」という「想い」がにじみ出ていたと思います。
本当に選手たちの成長や変化を感じることのできた試合でした。


「鹿児島ユナイテッドFC」でプレーすることの意味について選手たちによく話をします。
選手たちは「将来、白波スタジアムのピッチに立ってサッカーがしたい」と言ってくれます。
とても嬉しいことですしそういった選手がアカデミーから育ってくれることが、私たちの願いです。
またそんな思いと共に本当に今の取り組みのままで「プロサッカー選手」という大きな夢をつかみ取れるのか疑問に思う事もあります。
もっともっと自分自身の立ち位置を知り、まだまだ足りないと追い込んで自分やサッカーに向き合う強い心が必要です。
それは周りに言われてやらされることではなく、自分で気づき行動することが重要だと思います。
そんな気づきのきっかけやヒントを与えることが私の大事な役割だと思っています。
私自身もこのクラブのユースでサッカーを学び、プロになりたいと考えていた一人でした。
白波のピッチに憧れていました。
同じようにアカデミーの選手たちもそんな憧れを抱いています。
「鹿児島ユナイテッドFC」というクラブにはそんな魅力があります。
週末に1万人近くのファンサポーターが駆け付け、大迫力の声援を送ってくれます。
そんな最高な舞台に立つという事の素晴らしさは言葉では表せません。
時には結果が出なくて苦しむことだってあります。
しかし鹿児島の選手たちはどんな時だってベストを尽くして闘っています。
そこにはクラブのエンブレムを胸につけている事の誇りやプライドがあるからだと思います。
アカデミーの選手にも同じエンブレムを付けて闘う事に誇りをもって欲しいです。
またエンブレムを身に付ける以上、常にベストをつくさなければならないという責任も伴います。
そこにクラブの価値や魅力があるのだと思います。
またご家族の日々のサポートも本当に大変なものだと思っています。
仕事やほかの兄弟の習い事や学校のこともある中で、選手たちがやりたいといったサッカーに一緒になって向き合ってくれていると心の底から感じます。
選手たちのサッカーに対する「想い」はこういった家族や仲間、クラブを応援、支えてくれている方々の存在から湧き出るものであってほしいと願っています。
今回の関西遠征、選手にとっても私にとってもすごく価値のある遠征となりました。
これからも選手がいつの日か大きな舞台で活躍できるように指導し、サポートし共に成長していけるように努力したいと思いました。
最後に鹿児島ユナイテッドFCを応援してくださる皆様へ、これからこの鹿児島から素晴らしいサッカー選手が誕生し、このクラブで成長した選手が様々な道で活躍してくれることと思います。
アカデミーの選手たちもそのために日々一生懸命にサッカーに向き合ってくれています。
ですのでこれからもクラブへの応援、サポートをどうかよろしくお願いいたします。

鹿児島ユナイテッドFC
U15コーチ 緒方隼

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