トランプ米大統領が10日に定期健康診断を受けるとホワイトハウスが発表した。79歳のトランプ氏の体にはここ数カ月、あざやむくみが目立っており、健康状態への質問が相次いでいた。

  ホワイトハウスのレビット報道官は8日の声明で「金曜の午前、トランプ大統領は予定された兵士との面会や演説のためにウォルター・リード軍医療センターを訪れる。その際に毎年受けている定期健診も受ける」と発表。また、「トランプ大統領はその直後に中東を訪問することを検討している」と明かした。

  ホワイトハウスは毎年受けている定期健康診断だと説明しているが、トランプ氏は6カ月前の4月11日にも年次健診を受けている。

  写真で足首のむくみや右手のあざが確認されているトランプ氏の健康状態を巡っては、懸念の声が上がっている。ホワイトハウスは7月、トランプ氏が慢性静脈不全と診断されたと公表したが「大統領の健康状態は極めて良好だ」と医師が判断したと説明した。

  主治医によると、トランプ氏の足首のむくみは慢性静脈不全に起因している。静脈内の弁が損傷し血液が脚から心臓へ流れにくくなっているという。

  レビット報道官は「特に70歳以上に多く見られる一般的な症状だ」と説明している。クリーブランド・クリニックによれば、米国では成人の約20人に1人がこの疾患を抱えているという。

  ホワイトハウスの医師ショーン・バルバベラ氏は文書で「深部静脈血栓症(DVT)や動脈疾患の兆候は一切確認されなかった」とし、「心不全、腎機能障害、全身性疾患の兆候も確認されなかった」と明かしている。

  またホワイトハウスはトランプ氏の手に数カ月にわたってみられる「あざ」について「頻繁な握手が原因の軽度の軟部組織の炎症」で心血管疾患予防の一環として服用しているアスピリンの副作用だと説明した。

  史上最高齢の大統領として1月に就任したトランプ氏は自身の健康に自信を見せており、保守系メディアのニュースマックスと6日に行ったインタビューでは「30年前と同じかそれ以上に元気だと感じている」と語っている。

  前大統領のバイデン氏は、健康状態への懸念を理由に2024年の大統領選から撤退した。トランプ氏も大統領1期目には診察内容の公表に消極的だった。  

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原題:Trump to Undergo Physical Exam Friday as Health Questions Linger(抜粋)

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