10月9日、セブン&アイ・ホールディングスは、2026年2月期通期の営業利益予想を4240億円から前年比4.0%減の4040億円へと引き下げた。写真は同ホールディングスのロゴ。都内で2017年12月撮影(2025年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 9日 ロイター] – セブン&アイ・ホールディングス(3382.T), opens new tabは9日、2026年2月期の営業利益予想を4240億円から前年比4.0%減の4040億円へと下方修正した。増益から一転減益予想となった。国内コンビニエンス事業が下振れた。売上高に相当する営業収益も10兆7220億円から同11.8%減の10兆5600億円に引き下げた。
営業利益は、IBESがまとめたアナリスト16人の予想平均4164億円を下回った。
国内コンビニの苦戦が下方修正の主要因。セブンーイレブン・ジャパンの営業利益は計画を300億円引き下げた。既存店売上高計画を2.5%増から0.9%増へと修正したほか、商品粗利も原材料高などの影響で0.1%のプラスから0.3%のマイナスとした。北米や豪州の計画は据え置いた。
スティーブン・ヘイズ・デイカス社長は会見で、各市場において「インフレの進行と経済の不確実性で消費者は財布の紐を締めるマインドが継続している。消費者は購入する商品に対してより慎重な姿勢となっている」とし「来店頻度が低下している」と述べた。
国内コンビニ事業では、焼き立てパンやセブンカフェティーなど粗利益率の高い出来立て商品の全国展開などにより「来期は通期でその効果が反映される。成長軌道への着実な貢献を見込んでいる」とした。セブンカフェベーカリーは、中間期末で3064店舗に導入したが、期末には8000店舗に拡大する予定。
米国では「昨年来の抜本的変革プログラムが着実に成果を上げている」と評価した。既存店売上高は中間期時点でマイナスが続いているものの、販管費の削減効果により増益を確保する見通し。
一方、純益予想は2550億円から前年比53.1%増の2650億円へ上方修正した。純利益はIBESがまとめたアナリスト15人の予想平均2462億円を上回った。
2026年下期までに計画している北米事業のIPOについては、「プロジェクトを立ち上げ、実現に向けた実務ベースの準備を予定通り進行中」としている。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
WACOCA: People, Life, Style.