米政府機関の閉鎖が2週目に突入する中、25万人以上の連邦職員が今週、予定されていた給与を受け取れなかった。
予算を巡る与野党の対立が3週目に入っても解消されなければ、さらに200万人の職員が無給となる見通しだ。政府閉鎖による痛みがここにきて顕在化しつつあり、議会に対しては早期に予算を成立させ、政府機関を再開するよう圧力が強まっている。
トランプ政権は強硬姿勢で民主党に妥協を迫っている。また行政管理予算局(OMB)による法的文書の草案で、政府閉鎖が終わっても職員が必ずしも遡及的に給与を受け取れるとは限らないと主張していることが明らかになった。
この解釈は過去40年にわたる慣行を覆すとともに、遡及的な給与支払いを自動で行うことを定めた2019年の法律に抵触しているとみられる。トランプ大統領は7日、支払い分を補償する職員を選別する考えを示した。
「誰のことを指すかによるが、大部分については、われわれがしっかり面倒を見るつもりだ」とトランプ氏はホワイトハウスで記者団に発言。「中には面倒を見るに値しない人々もいる。そうした人々については別の形で対処する」と続けた。
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トランプ大統領
Photographer: Shawn Thew/EPA/Bloomberg
遡及的な給与支払いを行わないとの方針は、トランプ氏の包括的な戦略の一環だ。民主党支持層に最大限の政治的痛みをもたらす一方、米軍や移民取り締まりといった「不可欠」とみる連邦政府の機能を守る狙いがある。トランプ氏は近く数千人規模の職員削減計画を発表する可能性をちらつかせているほか、ボートOMB局長は民主党地盤で計画されているプロジェクト向けの連邦資金拠出を凍結した。
過去の政府閉鎖は、数時間から数日で解消されることが多かった。時には週末を挟むこともあり、その場合の影響は極めて軽微だった。しかし今回は、現時点で近代史上4番目の長さとなっている。
トランプ政権はこれまでの閉鎖時より多くの連邦職員に出勤を命じており、一時帰休の対象は全体の30%未満にとどまっている。不可欠とされる業務の職員も休職中の職員も、年次予算によらない政府機関を除き、給与は支払われていない。
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EYパルテノンのチーフエコノミスト、グレゴリー・ダコ氏は、未払い分の給与を支払わない、あるいは連邦職員を解雇したりすれば、過去の閉鎖時よりも経済への悪影響は大きくなると話す。所得喪失による個人消費の落ち込みを通じて、国内総生産(GDP)への逆風が強まり、現状では1週間に約0.1ポイントの成長下押し要因になるとダコ氏は分析している。
給与の未払いが長引くほど、問題は深刻化する。2018-19年にかけて35日間続いた前回の政府閉鎖では、米運輸保安局(TSA)で無断欠勤が増え、空港の保安検査場で長蛇の列が発生した。今回もすでに、一部で空港発着便に遅れが出ている。
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「TSAや米連邦航空局( FAA)といった不可欠な業務に当たる職員にとって、足元の状況は士気の低下や欠勤増加を招き、業務上のリスクを高める。また旅行や物流の混乱を通じて、経済全体への悪影響も広がるだろう」とダコ氏は述べた。

米議会には圧力が強まっている
Photographer: Eric Lee/Bloomberg
原題:Missed Payroll Dates Mount, Adding Pressure to Shutdown Deadlock(抜粋)
— 取材協力 Jarrell Dillard

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