イタリア、義務的TOBの基準一本化へ 30%超に=政令案

 イタリア政府は、上場企業の買収に関する制度を見直し、義務的なTOB(株式公開買い付け)の発動基準を一律30%超の株式取得とする。写真はイタリア証券取引所前。2020年2月、ミラノで撮影(2025年 ロイター/Flavio Lo Scalzo)

[ローマ 8日 ロイター] – イタリア政府は、上場企業の買収に関する制度を見直し、義務的なTOB(株式公開買い付け)の発動基準を一律30%超の株式取得とする。

ロイターが8日入手した政令案で明らかになった。

現在の制度では、株式保有率が25%を超えた大企業の株主に対し、他により高い持株比率の株主がいない場合、義務的TOBの実施を義務付けている。中小企業(時価総額10億ユーロ未満)については30%の基準が適用されている。

この基準を企業規模にかかわらず30%に一本化する。

今回の措置は、テレコム・イタリア(TIM)(TLIT.MI), opens new tabなど一部の企業に大きな影響を与える可能性がある。同社では、政府系の金融コングロマリットであるポステ・イタリアーネ(PST.MI), opens new tabが24.8%の株式を保有する筆頭株主となっている。

関係筋によると、ポステ・イタリアーネは義務的TOBを実施せずにTIMの株式を買い増すことが可能になり、TIMに対する支配力を強める可能性がある。

政令案ではこのほか、TOB価格の算出期間を従来の12カ月から6カ月に短縮。さらに、潜在的な買収者に対して一定期間内に買収の意向を表明するよう求め、否定または無回答の場合、1年間は新たな提案を禁じる規定も盛り込まれた。

政令案は8日中に閣議決定される見通し。

メローニ政権はイタリア証券取引所の役割強化を目指しており、企業オーナーに対し、他の株主による経営権取得を懸念せずに株式を上場するよう奨励したい考え。

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