
10月6日の東京株式市場で日経平均は一時2000円超の急騰となり、初めて4万7000円の大台に乗せた。都内の株価ボ=ド前で同日撮影(2025年 ロイター/Androniki Christodoulou)
[東京 6日 ロイター] – 6日の東京株式市場で日経平均は一時2000円超の急騰となり、初めて4万7000円の大台に乗せた。4日に実施された自民党総裁選で高市早苗氏が勝利したことを受け、同氏の政策への期待を背景にした「高市トレード」が再び強まっている。
日経平均は寄り付きから取引時間中の史上最高値を更新した。市場では「同氏の勝利自体がサプライズでもあり、海外投資家も買わなければいけないとの目線を持っているようだ」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大西耕平上席投資戦略研究員)との声がある。
朝方から先物に海外勢とみられるまとまった買いが断続的に入り、売り方が損失覚悟の買い戻しに動き、上昇に弾みがついた。日経平均はその後も水準を切り上げ、前営業日比で一時2100円高の4万7873円に上昇した。
寄与度の高いアドバンテスト(6857.T), opens new tabや東京エレクトロン(8035.T), opens new tab、ファーストリテイリング(9983.T), opens new tab 、ソフトバンクグループ(9984.T), opens new tabの4銘柄で日経平均を約1000円、押し上げている。高市氏の会見では、国土強靭化、エネルギー安定供給、食料安全保障、健康医療などに言及があり、短期的には関連銘柄に物色が向かいそうだと、三菱UFJMS証券の大西氏はみている。防衛や次世代エネルギーの関連ビジネスを手掛ける三菱重工業(7011.T), opens new tabは12%高と急伸し、象徴的な動きになっている。東証プライム市場の9割近くが値上がりし、ほぼ全面高の商状となっている。ドル/円が149円半ばに急伸し、トヨタ自動車(7203.T), opens new tabなど輸出関連株を中心に追い風になっている。東証33業種のうち32業種が上昇し、値上がり率の上位には機械や輸送用機器、電気機器、不動産が入っている。一方、銀行株は下落。日銀の利上げが緩やかになるとの思惑が背景とみられる。
<持続力は不透明>
もっとも、株高の持続力は不透明との見方もあり、反動安への警戒感はつきまといそうだ。
りそなアセットマネジメントの戸田浩司シニアファンドマネージャーは、株価がバブルになることよりも景気浮揚を高市氏が優先するとの思惑が、足元の株価急騰の背景にあると指摘しながら「少数与党の環境下では、(高市氏は)去年の総裁選時の主張のようには極端な政策は現実には打ちにくい」との見方を示す。
高市氏は「責任ある積極財政」を掲げている。債券市場では、短期的には、小泉進次郎氏優勢との見方で進んだフラット化の反動もあってイールドカーブはツイストスティープ化するだろうと岡三証券の長谷川直也チーフ債券ストラテジストは指摘する。
ただ、もともと党内に強固な基盤を持たない高市氏が今回、麻生太郎最高顧問や麻生派の力を借りて総裁選に勝利した経緯があるとして「高市体制では財政規律を重視する麻生氏の影響力が大きくなりそうではある」とも長谷川氏はみている。
あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジストは日銀の政策について「(高市氏の勝利を受け)政府との協議という面で利上げがしづらくなる」と指摘。日銀の10月利上げはこれまでは9割くらい行われるとみていたが、その確信が今は五分五分に低下したと話す。
一方、ドル/円が155円にいくほど円安が進めば「逆説的に利上げ期待につながる」との見方も示している。
平田紀之 植竹知子 青山敦子
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