EU、消火器泡に「永遠の化学物質」の使用制限

10月3日、欧州連合(EU)欧州委員会は消火器の泡に有機フッ素加工物(PFAS)を使用することを制限すると発表した。EUは消費財におけるPFASの使用を最小化する目標を掲げている。写真はブリュッセルにある欧州委本部。7月撮影(2025年 ロイター/Yves Herman)

[ブリュッセル 3日 ロイター] – 欧州連合(EU)欧州委員会は3日、消火器の泡に有機フッ素加工物(PFAS)を使用することを制限すると発表した。EUは消費財におけるPFASの使用を最小化する目標を掲げている。

PFASは「永遠の化学物質」の異名を持ち、環境中で分解されず、生態系や飲料水、人体に蓄積する影響が懸念されている。

規制は今月末までに発効するが、業種や用途に応じて数カ月から10年までの移行期間が設けられる。

PFASを含有する携帯用消火器の販売は6カ月後に制限されるが、訓練、試験および自治体の消防に使用されるPFAS含有消火器は1年6カ月後に制限対象となる。

10年間の移行期間は、可燃性液体を大量に貯蔵する施設など、EU安全規則の対象となる高リスクな産業施設が対象となる。

ロースバル欧州委員(環境・水資源・競争力ある循環経済担当)は「消火用泡剤の約60%にPFASが含まれている。これにより土壌や飲料水を含む水質汚染事例が数多く発生している。今回の規制は欧州全域のPFAS対策に向けた重要な前進だ」と述べた。

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