
4選を果たし、支援者と万歳する大森氏(中央)=5日午後9時57分、岡山市北区今の選挙事務所
任期満了に伴う岡山市長選は5日投票が行われ、即日開票の結果、無所属現職の大森雅夫氏(71)が、元市議会議長の浦上雅彦氏(60)ら無所属新人3人を破り、4選を果たした。
2009年に政令指定都市に移行して5度目の市長選は、現新一騎打ちだった前回、前々回と構図が一変。3期12年の大森市政の評価を最大の争点に人口減少、少子高齢化への対応やまちづくりの在り方、市が計画する新アリーナ構想の是非などを巡って4人が舌戦を繰り広げた。
大森氏は健全財政を維持しつつ、岡山芸術創造劇場ハレノワ(同市北区表町)の整備や保育施設の待機児童解消、公共交通網の整備などに取り組んだ実績をアピール。「まちは大きく変化している。よりわくわくする岡山市をつくり、発展させることで市民の生活を充実させていきたい」と路線継続を強調した。
自民党岡山県連、立憲民主党、国民民主党、公明党県本部、連合岡山から推薦を受け、与野党相乗りの支援態勢を構築。国会議員や県議、市議らのバックアップもあって票を固めた。
21年の前回選挙に続いて再挑戦した浦上氏は、都市機能を市内の各拠点に集約するコンパクトシティー政策を転換し「全ての地域に光が当たる政策が必要だ」などと訴え一定の支持を集めたが、及ばなかった。
元県警警部補の神崎政人氏(37)は、デジタル技術を活用して市民の声を市政に反映するなどと主張したが、伸びなかった。市民団体役員の向谷千鳥氏(67)は共産党の推薦を受けて新アリーナ構想の白紙撤回などを掲げたものの広がりを欠いた。
投票率は36・66%と前回より2・65ポイント上がった。
当日有権者数は56万8962人(男26万9455人、女29万9507人)。
(岡山市長選取材班)
大森 雅夫氏(おおもり・まさお)1977年に建設省(現国土交通省)に入り、建設大臣秘書官、内閣府防災統括官などを歴任。2013年に国交省国土政策局長を退任し、同年10月の岡山市長選で初当選すると、17、21年と当選を重ねた。東京大法学部卒。岡山市北区桑田町。
◇岡山市長選開票結果◇
=選管最終=
当89183 大森 雅夫 無現
74494 浦上 雅彦 無新
27780 神崎 政人 無新
14917 向谷 千鳥 無新
(無効2177、持ち帰り等3)

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