10月2日、アルゼンチン国会はミレイ大統領(写真)が発動した2件の拒否権を覆した。写真は9月、パラグアイ・アスンシオンで撮影(2025年 ロイター/Cesar Olmedo)
[ブエノスアイレス 2日 ロイター] – アルゼンチン国会は2日、ミレイ大統領が発動した2件の拒否権を覆した。経済改革路線の今後を左右しかねない重要な中間選挙を控え、リバタリアン(自由至上主義)を掲げるミレイ氏にとって打撃となった。
野党が多数を占める上院は公立大学に対する資金拡充法案と小児医療向け支出増加法案について、ミレイ氏の拒否権行使を圧倒的多数で覆した。採決結果はそれぞれ59対7、58対7だった。
ミレイ氏は政府の規模縮小を目指して大幅な緊縮財政政策を実施しており、新たな歳出がアルゼンチンの均衡財政を脅かすと主張している。
アルゼンチン国会は9月、障害者支援に対する支出を増やす法案についてミレイ氏の拒否権を覆し法案を復活させた。
アルゼンチンは10月26日の中間選挙を前にして、ミレイ氏の支持率が汚職スキャンダルの発覚や緊縮策に対する国民の疲弊感から低下。ミレイ氏の政治的立場は不安定になっている。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
WACOCA: People, Life, Style.