総括

FX「大統領支持率73%!10月は米政府機関閉鎖によるリスク回避の円高でペソ円下落」メキシコペソ見通し

予想レンジ 7.7-8.2

(通貨2位、株価4位)

 (ポイント)
*大統領支持率73%!
*10月は米政府機関閉鎖によるリスク回避の円高でペソ円下落
*消費者物価は4%以下だがコアは4%越え
*他の経済指標はマチマチ
*USMCA見直し、米国は2国間交渉を主張
*中銀調査による民間アナリストの予想は
*郷里送金減少傾向
*IMF、OECDが成長見通し上方修正
*メキシコ国とペメックスの格付けの高評価。去年と様変わり
*中国製品に最大50%の関税賦課を検討
*FDIは米関税賦課の不確実性の中でも増加
*米との論点=関税、麻薬、移民、LA騒乱、送金課税、USMCA、司法、水、等々

(メキシコペソがユーロを抜いて年間2位に浮上)
 メキシコペソがユーロを抜いて年間2位に浮上。9月月間は2位。ただ米国政府機関の一部閉鎖をきっかけに起きた円高で10月のペソ円は反落している。株も小反落。ボルサ株価指数は年初来25.75%高。今週は小緩んでいる。10年国債利回りは8.63%(年初は10.83%)。9月までの上昇を支えたのはOECD、IMFの成長見通し引き上げ、またS&Pの格付けの維持と財政改善の評価、またムーディーズがペメックスの格付けを2段階引き上げたことなどがある。 

(消費者物価は?他の経済指標は)
8月前半消費者物価は3.74%、コアは4.26%。
7月経済活動指数は前年比で1.1%減少(6月は1.3%増)、7月小売売上高は前年比2.4%増(6月は3.2%増)、8月失業率は2.9%(7月は2.8%)。
9月企業信頼感指数は49.7(8月は49.4)、9月製造業PMIは49.6(8月は50.2)、来週は9月消費者物価、消費者信頼感指数、中銀議事要旨、8月鉱工業生産の発表がある。

(米国は2国間交渉を主張)
来年、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の見直しを予定しているが、準備交渉はまもなく始まる。グリア米国通商代表部代表は「再交渉プロセスが始まる前に、メキシコがUSMCAの貿易条件を遵守していないことに関して協議が行われている。北米の貿易交渉の多くは三国間ではなく二国間になるだろう」とけん制している.。

(中銀調査)
中銀調査による民間アナリストの予想は以下の通り
・為替レートが2025年末までに1ドルあたり19.01ペソに達すると予想しており、前回の調査では1ドルあたり19.50ペソ

・2025年の国内総生産(GDP)成長率が0.50%になると予想しており、前回の調査で予測された0.40%から上昇
・2026年の国内総生産(GDP)成長率を1.35%と予想しており、前回の調査の1.40%から低下

・2025年末までに全体のインフレ率が3.85%になると予想しており、前回の調査では3.97%
・2025年末のコアインフレ率が4.18%になると予想しており、前回の調査の4.11%から上昇

(郷里送金減少傾向)
メキシコへの海外からの送金額は8月に55億7,800万米ドルとなり、前年同月比8.3%減少

テクニカル分析

年初来高値更新後、反落

 日足、2σ上限から反落、中位を割る。9月5日-10月2日の上昇ラインがサポート。10月1日-2日の下降ラインが上値抵抗だが今朝はそれを上回って始まる。9月29日-10月1日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向く、20日線上向き。
 週足、雲中を這い上がるも2σ上限から反落。9月1日週-8日週の上昇ラインがサポート。9月22日週-29日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
 月足、8月は4か月ぶり陰線も9月は陽線。ボリバン中位越え。8月-9月の上昇ラインがサポート。24年5月-25年9月の下降ラインが上値抵抗。5か月線上向き、20か月線下向き。
 年足、2024年は4年振り対円で年足が陰線。今年は5月以降円と大接戦となったが現在はペソが円を上回る。23年-24年の上昇ラインを一時下抜くが上抜き返す。21年-22年の上昇ラインがサポート。

VAMOS MEXICO

シェインバウム大統領、前大統領を上回る支持率73%

シェインバウム大統領が10月1日で就任1年を迎えた。初の女性大統領。手厚い福祉政策を背景に高い支持率を維持するが、最大の懸案は対米交渉。高い要求を次々突き付けるトランプ政権に、シェインバウム大統領はいらだちを募らせている。
 有力紙フィナンシエロが9月に実施した世論調査によると、シェインバウム大統領の支持率は73%で、同じ就任1年当時のロペスオブラドール前大統領を5ポイント上回った。
 シェインバウム大統領は、トランプ大統領に対する批判的な言動を抑制。電話会談を重ねるなど対話路線を堅持し、追加関税措置の一部免除や延期を引き出した。

ただ、8月にはトランプ氏がメキシコを含む中南米の麻薬組織に対する軍事作戦の検討を国防総省に指示したと報じられた。米メディアは、要求に応えても満足しないトランプ政権にシェインバウム大統領が「憤慨している」と伝えた(共同)。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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