チリ産ワインのブラジル向け輸出が大きく伸びており、関税の影響に伴う米国向けの減少を相殺している。写真は9月、サンティアゴ郊外のワインセンターで撮影(2025年 ロイター/Juan Gonzalez)
[サンティアゴ 2日 ロイター] – チリ産ワインのブラジル向け輸出が大きく伸びており、関税の影響に伴う米国向けの減少を相殺しているという。
ワイン生産者団体のデータによると、チリにとって数量ベースで第2位の市場である米国への輸出は1─7月、トランプ政権による関税導入の影響で13%減少した。
同団体の商業担当、アンジェリカ・バレンズエラ氏は、ワイン生産者と輸入業者が当初は関税コストを吸収していたが、「関税が長期化したことから消費者にコストが転嫁されはじめた」と分析した。
チリワインの対中輸出も同じ期間に約23%減少したが、バレンズエラ氏はワイン消費量の減少が原因で、中国に輸出している大半の国が影響を受けていると述べた。
これとは対照的に、ブラジルは活況で、チリの最大の輸出先として地歩を固めている。1─7月の輸出は約10%増加し、バレンズエラ氏は、チリはブラジル輸入市場のほぼ半分を占めており「大きな拡大余地」があると述べた。
同氏によると、ブラジルでは女性や可処分所得の多い消費者を中心に定期的なワイン消費が増えている。
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