欧州連合(EU)は輸入する鉄鋼の関税を引き上げ、域内メーカーがアジアの過剰生産や米国による貿易障壁の影響に対処できるよう支援する方針だ。事情に詳しい関係者が明かした。
関係者によると、EUの執行機関、欧州委員会のセジュルネ委員(産業戦略担当)が10月1日、非公開のイベントで、域外からの鉄鋼に対する既存の輸入枠をほぼ半減させる長期的な仕組みを来週提案する予定だと語った。

欧州委員会のセジュルネ委員
Source: Bloomberg
新たに設定される輸入枠を超える鉄鋼は、米国など他の管轄区域の政策に合わせた新関税率の対象となる。米国は、輸入鉄鋼に50%の関税を課している。
報道を受け、欧州鉄鋼メーカーの株価は上昇した。アルセロール・ミタルは6%、ヴォーストアルピナは5%、それぞれ一時上昇した。オウトクンプは一時6.9%高、SSABは一時11.4%高となった。
EUは現在、域内鉄鋼産業を保護するための暫定措置を設けており、輸入枠を超えた大半の鉄鋼に25%の関税を課している。この仕組みは来年失効するため、欧州委員会はより恒久的な制度の導入を検討しており、来週その詳細を公表する。
EUの鉄鋼産業は近年、中国やその他アジア諸国からの安価な輸入品に苦しみ、深刻な打撃を受けてきた。さらに、トランプ米大統領が今年、鉄鋼とアルミニウムの関税を50%に引き上げた。
関係者によると、セジュルネ氏は、EUは貿易が可能な国際秩序を引き続き支持しているとしつつ、「もはや他国が適用していない原則を、我々だけが自らに課し続けるつもりはない」と述べた。
原題:EU to Ramp-Up Tariffs on Steel Imports, Mirroring US Duties (2)(抜粋)
— 取材協力 John Ainger, Gary Parkinson and Neil Campling

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