韓国の9月輸出、前年比+12.7% AI需要で半導体が過去最高

 韓国の9月の輸出は前年同月比で12.7%増と、14カ月ぶりの高い伸びとなった。写真は韓国・平沢港。4月撮影(2025年 ロイター/Kim Hong-Ji)

[ソウル 1日 ロイター] – 韓国の9月の輸出は前年同月比で12.7%増と、14カ月ぶりの高い伸びとなった。人工知能(AI)関連の世界的な需要増を背景に、主力の半導体の輸出が過去最高を記録した。

税関当局が1日発表したデータによると、9月の輸出は659億5000万ドルと、単月としては過去最高を記録。ロイターがまとめたエコノミスト予測(7.2%増)を大きく上回った。

秋夕(チュソク)連休の時期が今年は10月にずれたことで、稼働日数が増えたカレンダー効果も押し上げ要因となった。

品目別では、半導体の輸出が22%増の166億1000万ドルと、過去最高を記録した。AI関連需要の拡大が追い風となった。

自動車も17%増と好調だった。米国の関税の影響を受けながらも、ハイブリッド車や電気自動車(EV)がけん引した。

輸出先別では、中国向けが0.5%増と、5カ月ぶりにプラスに転じた。欧州連合(EU)向けは19.3%増、東南アジア諸国連合(ASEAN)向けは17.8%増と大きく伸びた。一方で、米国向けは1.4%減と、関税の影響が重荷となった。

ユジン投資証券のエコノミストは「半導体の輸出は少なくとも来年上半期までは堅調が続くとみられるが、他品目の増加は主にカレンダー要因によるものだ」と分析した。

鉄鋼製品の輸出は4.2%減と、5カ月連続のマイナスとなった。米国の50パーセントという高関税の影響が続いている。

輸入は8.2%増の564億ドルと、14カ月ぶりの大幅な伸びを示した。8月は4.1%減だった。

9月の貿易収支は95億6000万ドルの黒字で、2018年9月以来の黒字幅となった。

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