ハンガリーとウクライナ、ニュースサイトへのアクセス遮断で応酬

 9月30日 ハンガリー政府は29日、12のウクライナのニュースサイトにアクセスできないようにしたと発表した。写真はハンガリーのオルバン首相(左)とウクライナのゼレンスキー大統領。2024年7月、キーウで撮影(2025年 ロイター/Valentyn Ogirenko)

[ブダペスト 29日 ロイター] – ハンガリー政府は29日、12のウクライナのニュースサイトにアクセスできないようにしたと発表した。ウクライナ政府による同様の措置に対抗した。ロシアのウクライナ侵攻以降、ハンガリーとウクライナの関係は悪化している。

ウクライナ政府は今月、親ロシア的な見解が掲載されていると考えられる多様なウェブサイトへのアクセスを遮断した。対象にはハンガリー政府寄りニュースサイト「origo.hu」など8つのハンガリー語ポータルサイトが含まれている。

ハンガリー政府が遮断したウェブサイトの大半は、ウクライナで広く読まれている。そのうちウクライナのメディア「ヨーロピアン・プラウダ」はウクライナの欧州連合(EU)加盟へ向けた取り組みと、加盟を阻止しようとするハンガリーの動きをきめ細かく追跡している。

ハンガリーのグヤーシュ首相府長官は、ウクライナはハンガリー語のポータルサイトを、対ロシア制裁とウクライナへの軍事支援に批判的で、かつEUと北大西洋条約機構(NATO)は分断されて非効率だと批判したという理由で禁止したと述べた。

一方、ウクライナ外務省の報道官は、ニュースサイトへのアクセス遮断について、ウクライナのサイトは「事実に基づく報道」を行っているという点で違いがあると指摘。「ウクライナはロシアのプロパガンダを阻止しているが、ハンガリー政府は事実に基づく報道への自国民のアクセスを阻止している」とXに投稿した。

ハンガリーのオルバン首相は西側によるウクライナへの軍事支援に懐疑的な姿勢を続けており、ロシアのプーチン大統領と良好な関係を維持している。

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