9月29日、東欧の旧ソ連構成国モルドバで議会(定数101)選挙があり、親欧州連合(EU)の与党「行動と連帯」はロシア寄りの野党連合「愛国者ブロック」を大きく引き離した。写真は、モルドバ議会選挙で投票所が閉鎖された後、開票を行う選挙委員会のメンバー。キシナウで28日撮影(2025年 ロイター)
[キシナウ 29日 ロイター] – 東欧の旧ソ連構成国モルドバで28日、議会(定数101)選挙が行われ、親欧州連合(EU)の与党「行動と連帯」がロシア寄りの野党連合「愛国者ブロック」に圧勝した。EUに加盟しロシアの影響から脱却することを目指す与党の取り組みが支持された。
選挙管理委員会によると、ほぼ全ての票が開票され、行動と連帯の得票率は50.2%と、愛国者ブロックの24.2%を大幅に上回った。2030年までのEU加盟という目標の達成に向けて前進する見通しだ。
選挙前の世論調査では与党と野党連合が接戦とみられ、いずれも過半数に達する可能性は低いと予想されていた。
サンドゥ大統領が率いる政権は、ロシアが偽情報の拡散や票の買収を通じて選挙への介入を試みているとして、国民に警告していた。与党の大勝は政府と欧州のパートナーにとって安心材料となった。
EUのコスタ大統領はXに「モルドバ国民はロシアからの圧力に直面しながらも民主主義、改革、そして欧州の未来を選んだ」と投稿した。
ウクライナのゼレンスキー大統領も選挙結果を歓迎し、ロシアはモルドバを「不安定化」させることに失敗したと述べた。
一方、ロシア側はモルドバ選挙への介入を否定。モルドバの親EU派が選挙結果を操作しようとしていると非難した。
ロシア議会国際問題委員会のレオニード・スルツキー委員長はテレグラムで「選挙権と自由の侵害、政治空間の大規模な粛清、露骨な改ざん」があったと指摘。「サンドゥ政権はモルドバをウクライナの道へと導いている」と述べた。
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