英国のリーブス財務相は29日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、富裕税の導入を否定すると共に、複数の主要税率を引き上げないという選挙公約を順守する強い姿勢をこれまで以上に鮮明にした。
英国のリーブス財務相(9月29日、リバプールで)
Photographer: Chris J. Ratcliffe/Bloomberg
リーブス氏は、労働党大会が開かれているリバプールで「すでに富裕層には課税している。独立した富裕税は必要ないと考えている。そもそも機能するかどうかも疑問だ」と語った。キャピタルゲイン課税や相続税を例に挙げた。
一部の労働党議員からは、公共財政の穴を埋めるために英国の富裕層に新たな課税を導入すべきだとの声が高まっている。
リーブス氏はインタビューで、11月26日に予定されている秋季予算案で、所得税、国民保険料、付加価値税(VAT)、法人税を引き上げないという労働党の選挙公約を改めて強調した。同氏は「経済の安定、財政責任、財政規律への私の約束は、安定の礎であり、揺るがない」と語った。
リーブス氏は29日、労働党の年次大会で基調演説を行う。ナイジェル・ファラージ氏率いるリフォームUKが支持率の首位に台頭しているものの、リーブス氏は政府支出の抑制が引き続き必要だとして、党内の説得を試みている。
英国のリーブス財務相は2、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、富裕税の導入を否定し、複数の主要税率を引き上げない考えを強調した
Source: Bloomberg
原題:UK Doesn’t Need Standalone Wealth Tax, Chancellor Reeves Says(抜粋)
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