公開日時 2025年09月28日 10:30更新日時 2025年09月28日 10:37

甲子園覇者の沖縄尚学、新チームが無失点コールド発進 <沖縄県高校野球秋季大会>第5日
沖縄尚学―那覇商 走者を出しながらも要所を抑え、5回無失点の好投を見せた沖尚の田場典斗=27日、沖縄セルラースタジアム那覇(ジャン松元撮影)

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琉球新報社

 第75回県高校野球秋季大会は27日、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇など3球場で2回戦8試合を行った。夏の甲子園を制した沖縄尚学は那覇商を7―0の七回コールドで下し、新チームの公式戦初戦を順調に滑り出した。宮古は豊見城に5―4で競り勝った。興南は中部商に10―0の五回コールドで勝利し、浦添商はコザを5―0と零封した。エナジックは本部に1―0で接戦を制し、名護は北中城を6―5で破った。八重山は前原を8―3で下し、小禄は那覇工・陽明・開邦・南部農林に8―1の七回コールドで勝利した。28日は2回戦8試合が行われる。

2回戦 沖縄尚学―那覇商業

1234567計那覇商業00000000沖縄尚学0001024×7

(七回コールド)
(那)長嶺―与儀
(沖)田場、饒平名―山川
▽二塁打 秋江2、玉那覇、慶留間(以上沖)

 「新・沖尚」が、無失点リレーで初戦を突破した。夏の甲子園を制した沖縄尚学は、7―0の七回コールドで勝利。先発の田場典斗(2年)が5回を投げ、六回以降は饒平名麻貴人(同)が引き継ぎ、本塁を踏ませなかった。

 田場は5回を投げ5安打4奪三振で粘投。二回1死一、三塁で相手が試みたスクイズを難なく処理し、三走の生還を防ぐ。次打者は130キロ台の直球などで3球三振で切り抜けた。

 田場は「併殺やバント処理ができたのはよかった。ボール一つ分のずれを修正し、フィニッシュボールとなる変化球の質を上げたい」と反省を忘れない。同級生の末吉良丞、新垣有絃は夏の甲子園で活躍した。「2人に並んで投げられるようになりたい」と決意を語った。

 新主将を務めるのは、今春の選抜大会でマスクをかぶった山川大雅捕手(2年)。まずは県大会優勝、そして九州大会の先にある選抜大会を見据えている。「一戦必勝。新チームも守りを中心にやっている。(初戦では)やりたい野球はできなかったので、もっと詰めないといけない」と理想は高い。

 今夏の甲子園で優勝した登録メンバーのうち6人が残るが、新チームとしての始動は決して早くはない。比嘉公也監督は「仕掛けるのが遅かったり、実戦不足なところはある」と話したが、層の厚さや個々のポテンシャルの高さを試合で示した。夏の王者が、春を見据えて着実に第一歩を踏み出した。

(名波一樹)

27日の結果

▽2回戦

八重山8―3前原小禄8―1那陽開南七回コールド浦添商5―0コザエナジック1―0本部名護6―5北中城沖縄尚学7―0那覇商七回コールド宮古5―4豊見城興南10―0中部商五回コールド

※那陽開南=那覇工・陽明・開邦・南部農林

28日の試合

▽2回戦

【嘉手納】10時
宜野座―昭薬付
具志川―与勝

【しんきん】9時
美来工科―美里工
球陽―美里
KBC―北山

【セルスタ】9時
ウェルネス沖縄―首里
知念―宮古総工
沖縄水産―具志川商

※宮古総工=宮古総実・宮古工

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