中国工業部門利益、8月は20.4%増 大幅なプラスに転じる

 中国国家統計局が27日発表した8月の工業部門企業利益は前年比20.4%増で、7月の1.5%減から一転、大幅なプラスに転じた。写真は電気自動車大手蔚来汽車の生産ラインで作業する従業員。安徽省合肥市で4月撮影(2025年 ロイター/Florence Lo)

[北京 28日 ロイター] – 中国国家統計局が27日発表した8月の工業部門企業利益は前年比20.4%増で、7月の1.5%減から一転、大幅なプラスに転じた。

1─8月は0.9%増。1─7月は1.7%減だった。

8月は政府による価格競争の取り締まりで生産者のデフ圧力が緩和されたが、引き続き景気刺激策への期待が高まっている。

自動車、太陽電池、その他の主要産業分野では競争が激しく、価格引き下げに依存する状態が続いており、企業の利益率に打撃を与えている。

価格競争抑制の政府の対応により工場の出荷価格の下落は縮小し一定の成果を見せつつある。しかし長引く住宅不況と脆弱な労働市場環境により、需要の堅調な回復は見通しにくい状態となっている。

政府は景気下支えと株式市場の過熱懸念とのバランスを取りながら大規模な景気刺激策を控えている。しかし、米利下げは中国人民銀行に資本逃避や人民元安を招くことなく政策を緩和する余地を与える可能性がある。

国有企業の1─8月期利益は1.7%減少。民間企業は3.3%増、外資系企業は0.9%増だった。

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