日曜経済面コラム「オフィスの窓から」は10月5日から、新たな執筆者が2025年度下半期を担います。沖縄市を拠点に県内やアジアのスタートアップを支援する企業の代表、中小企業の商品プロデュースやパッケージデザインに携わる商品開発プロデューサー、「海ぶどうを世界ブランドへ」のビジョンを掲げ「食×観光」で魅力を発信する社長、航空会社の客室乗務員から県内ホテル大手の経営に転身した社長、資産の流出防止や県内経済成長の後押しなど資本参加を通して県内のザル経済解消を目指すファンド運営会社社長の5氏です。各現場でのエピソードや日々の思いをつづります。26年3月末までの半年間、ご愛読ください。
豊里健一郎氏(とよさと・けんいちろう)フォーシーズ代表取締役、津梁ファンド代表パートナー。1988年生まれ、沖縄市出身。
留学、就職と15年間の海外経験を経て、2017年に現フォーシーズを設立し、19年から県内で起業・創業する人々を支援する拠点「スタートアップカフェコザ」の代表に就く。
沖縄の次世代成長産業を担う領域で、スタートアップ投資・成長支援を通じ日本とアジアの架け橋となり、県内資本を集約したファンドでスタートアップと地域経済の共創を目指す。
「起業やスタートアップをより身近に感じてもらえるようにお伝えできればと思います」
五日市知香氏(いつかいち・ちか)パイロットフィッシュ代表取締役。商品開発プロデューサー。1966年、盛岡市生まれ。農・林・水産業分野の内閣府の認定地域活性化伝道師であり、食農連携コーディネーター、6次産業化ボランタリープランナーなど数多くの役職を担う。
地元の岩手県を中心に、零細事業者や過疎化で悩む地方を主体に支援。沖縄との縁も深く、15年以上に通い続け、20社以上のプロデュースやパッケージデザインに携わってきた。25年、西原町に移住し本社登記も変更した。
「大事なことは『よそ者の目』にあると思います。『成長』に向けて、事業者の皆さまと一緒に取り組んでいければと思っています」
山城由希氏(やましろ・ゆき)日本バイオテック代表取締役社長。EO Okinawa副会長兼ラーニング理事。1982年、沖縄出身の父と東京出身の母のもと、東京都に生まれる。
慶応義塾大学環境情報学部卒業後、大手メーカーの輸出入業務に携わる。父親の沖縄への思い「沖縄の海ぶどうを世界の食材へ」に共感。海ぶどうを広めるために入社し、2008年沖縄へ移住した。
現在は「海ぶどうの生産×観光=地域産業創造企業」として沖縄から世界15カ国へ、賞味期限2年の海ぶどうを輸出して、沖縄の食と観光資源の付加価値創出に従事する。
「信頼と敬意、大きく考え大胆に、学びへの渇望、共に成長をテーマに執筆したい」
親泊昌代氏(おやどまり・まさよ)かりゆし社長・グループ統括。1964年生まれ、那覇市出身。
日本航空(JAL)で客室乗務員として40年近く国際線や国内線に乗務した。乗務管理職として人財育成、マネジメントに携わる。
コロナ禍の2年間かりゆしに出向。サービス向上の研修を行い、人財育成や意識改革の部署を立ち上げた。JAL定年退職後、かりゆし入社。25年3月より現職。
「地元沖縄で自分にできることを見つけたい。かりゆしで働く社員の幸せを追求するとともに、沖縄で働く次世代の育成にも寄与したい。挑戦できることに感謝し、観光業を盛り上げ、沖縄への貢献を目指す」
松原知之氏(まつばら・ともゆき)琉球キャピタル代表。1958年生まれ、宮古島市出身。
早稲田大学政治経済学部卒。琉球銀行、琉球リースを経て現職。
琉球キャピタルは「県内ビジネスから生じる収益の県内還流」を志に掲げ、県内企業から資金を募り「琉球ファンド」1号と2号を組成し運用。適正な収益を確保しながら県経済を“太くする”ための持続的な取り組みを目指して、不動産から事業会社まで幅広く投資する。
「ファンドとは沖縄で皆が助け合う『模合(もあい)』のようなもの。あまり知られていないファンドの業務内容や、県内事業との関わりを伝えたい」
WACOCA: People, Life, Style.