ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.09.24 06:37
韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は就任後初となる国連総会の一般討論演説で、韓半島(朝鮮半島)平和問題の解決策として「交流(Exchange)、関係正常化(Normalization)、非核化(Denuclearization)」を骨子とする「ENDイニシアチブ」を提示した。
李大統領は23日(以下、現地時間)、米国ニューヨーク国連本部で開かれた第80回国連総会の一般討論演説で「最も確実な平和とは戦う必要のない状態」とし「交流、関係正常化、非核化、すなわち『END』を中心とした包括的な対話によって、韓半島における敵対と対立の時代を終結(END)させ、『平和共存と共同成長』という新たな時代を開いていかなければならない」と述べた。「ENDイニシアチブ」と名付けた自身の対北平和構想を、国連デビューの舞台で初めて明らかにしたのだ。
李大統領は「交流と協力こそが平和への近道という事実は、曲折を重ねた南北関係の歴史が証明した不変の教訓」とし「南北間の交流・協力を段階的に拡大することによって、韓半島で持続可能な平和への道を開いていく」と述べた。また「韓半島の平和は南北だけでなく、国際社会が共に築いていくことが重要だ」とし「朝米間をはじめとする国際社会との関係正常化の努力も積極的に支持し、協力していく」と述べた。非核化の解法としては、核・ミサイル高度化の中断→縮小→廃棄という「3段階論」を改めて取り上げた。李大統領は「非核化は厳しい課題であることに間違いはないが、短期間で解決できるものではないという冷徹な認識の基礎の上に、現実的かつ合理的な方策を模索しなければならない時点」とし「実用的・段階的な解法に国際社会が知恵を集めなければならない」と語った。
◇「国連の成果を問うなら、大韓民国の80年の歴史を見よと言うだろう」
李大統領は「韓半島における恒久的平和の実現は、紛争で苦しむ人類に新たな希望と可能性を与えるだろう」とし「大韓民国は『ENDイニシアチブ』で韓半島の冷戦を終わらせ、世界の平和と繁栄に寄与するために責任と役割を果たしていく」と述べた。
196カ国の首脳のうち7番目に国連総会の演壇に立った李大統領は「今年は国連創設80周年であり、韓半島分断から80年を迎える」とし「民主・大韓民国は平和共存、共同成長の韓半島に向けた新たな旅程を始める」と語った。李大統領は「大韓民国政府は相手の体制を尊重し、いかなる形の吸収統一も追求せず、一切の敵対行為を行う意志がないことを改めて明らかにする」とし「この三つの原則を基盤に、まず南北間の不必要な軍事的緊張と敵対行為の悪循環を断ち切りたい」と強調した。
李大統領は演説で、韓国現代史の発展過程に国連の貢献が大きかった点を強調した。李大統領は「もし誰かが国連が成し遂げた成果は何かと問うなら、『大韓民国の80年の歴史を見よ』と、このように自信を持って答えるだろう」と述べた。李大統領は「大韓民国はその存在自体が国連の存在価値を証明してきた国だ」とも語った。
李大統領は演説で尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の12・3非常戒厳事態に言及した。そして「内乱の闇に立ち向かい、大韓民国国民が成し遂げた『光の革命』は、国連精神の輝かしい成果を示した歴史的現場だった」とし「世界市民の灯火となる新しい大韓民国が、国際社会に完全に復帰したことを堂々と宣言する」と述べた。李大統領は「民主主義回復の経験と歴史を惜しみなく分かち合う先導国家の役割をいとわない」と約束した。
国連多国間外交の舞台に立った李大統領は、国連安全保障理事会議長の資格で24日、国連討議を主宰する。韓国大統領としては初めてのことだ。
22日にニューヨークに到着した李大統領は、最初の日程として世界経済フォーラム(WEF)議長であるブラックロックのラリー・フィンク会長と面談した。その後、米国上下両院の議員たちと会い、約300人の米国同胞と懇談会を行った。李大統領は議員たちとの接見の席で「最近ジョージア州で発生した韓国専門人材拘禁のような事態が再発しないことを願う」と語った。
李大統領はまた、最近膠着状態に陥っている韓米関税協議についても「韓国の外国為替市場に不安定がもたらされる懸念があるが、結局は双方が『商業的合理性』が保障される方式で解決策を見いだすことができるだろう」と述べた。
WACOCA: People, Life, Style.