カナダとインドネシアは24日、新たな包括的経済連携協定(CEPA)に正式に署名した。インドネシアは、カナダにとって東南アジア最大の輸出市場であり、CEPA締結により貿易障壁の低減と投資手続きの円滑化が実現する。

  カナダを訪問したインドネシアのプラボウォ大統領とカーニー首相が首都オタワでCEPAの署名式に臨んだ。カナダ政府の発表によると、同国が東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国と締結する初の2国間貿易協定となる。

  両国間の昨年の貿易額は約40億ドル(約5950億円)に上る。インドネシアの当局者によれば、繊維製品や紙、加工食品、パーム油を含む同国産品の90%余りについて、CEPAがカナダ市場へのアクセス改善に寄与するという。

  インドネシアとのCEPA締結は、中国以外のアジア諸国との貿易関係を強化するカナダのより広範な戦略の一環であり、米中両国と貿易摩擦に直面するカナダにとって急務となった。東南アジアのサプライチェーンへのアクセス強化を図り、貿易・投資の透明性を高めるCEPAの意義をカナダは高く評価した。

原題:Canada and Indonesia Ink Trade Deal Amid US Tariff Upheaval(抜粋)

— 取材協力 Mario Baker Ramirez

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