開業から42年、船が老朽化 現代のニーズに合わせ快適性向上へ

2025/09/26 23:30

新しいレストラン船にリニューアルされる「海中レストラン萬坊」=唐津市呼子町

 日本唯一の海中型レストランとして人気の唐津市呼子町の「海中レストラン萬坊」が、全面的にリニューアルする。開業から42年が経過して船が老朽化し、現代のニーズに合わせてゆったりとした雰囲気で食事ができるよう快適性を高める。来年春には現在のレストランの営業を終了、夏以降に新しいレストラン船で営業を開始する。

 親会社のJR九州が26日、定例会見で発表した。同店は日本初の海に浮かぶレストランとして1983年に開業。係留されたレストラン船に桟橋で渡り、1階はフロントと海上席、階段を下りると海中階があり、海中を泳ぐ魚を窓から見ながら食事ができる。席数は190席。

 新たなレストラン船は今秋起工する。船の規模は変わらない予定という。畳の席をいす席に変えたり、段差部分を少なくするなどバリアフリーを取り入れたりして幅広い年齢層が利用しやすくする。萬坊の太田順子社長は「海中の窓を大きくして、より楽しめるようにしたい。席の間隔も現在より広く取り、くつろいで食事をしてもらえたら」と話す。

 同店はイカの生き造りが一番人気で、地元食材の佐賀牛などもメニューに取り入れている。新レストランの開業に合わせ、九州圏の食材を利用するなどメニューのリニューアルも予定している。(樋渡光憲)

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