トランプ氏、韓国と日本の対米投資「前払い」と発言

 トランプ米大統領(写真)は25日、日本と韓国が対米投資を先行実施すると主張した。写真は25日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Jonathan Ernst)

[ソウル/東京 26日 ロイター] – トランプ米大統領は25日、日本と韓国が対米投資を先行実施すると主張した。韓国は、米国との貿易交渉で3500億ドルの対米投資を提示したが、財源でしかるべき安全措置が必要という立場で、トランプ氏の発言に韓国政府側で困惑が広がっている。

トランプ氏は25日、大統領執務室で記者団に「日本は5500億ドル、韓国は3500億ドルだ。これは前払い(upfront)だ」と語った。

韓国政府当局者は、トランプ氏の発言は貿易協定に関する韓国の理解と矛盾していると指摘。「一括投資を考えたことは全くない」と述べ、韓国も日本も米国から「キャピタル・コール」があった場合にのみプロジェクトに資金を提供する方針だとした。

日本は今月、5500億ドルの対米投資の仕組みを盛り込んだ覚書を米国と交わした。だが覚書に資金の前払いという記述はなく、米から投資先を選定したと通知を受けてから45日以上経過した日に、指定された口座に米ドル建ての即時利用可能な資金を拠出するとしている。日本政府当局者は26日、トランプ氏の発言についてコメントを控えた。

韓国は米との交渉で、資金の大半を直接投資ではなく融資の形にするよう求めている。また、プロジェクトが商業的に実行可能であることを保証するメカニズムについてワシントンに圧力をかけている。韓国当局者によると、貿易協定締結に向けた協議は行き詰まっているという。

別の高官は、トランプ氏の発言についてコメントを控えた上で、国益を満たし、商業的に実現可能な取引という原則の下、米国と交渉するというスタンスに変わらないと述べた。

李在明大統領は先週、ロイターのインタビューで、「米国の要求通りに3500億ドルを引き出し、全額を米国内に現金で投資することになった場合、通貨スワップがなければ韓国は97年の金融危機と同じような状況に直面するだろう」と述べた。

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