台湾の林佳竜外交部長(外相)が今週、国連総会が開催されている米ニューヨークを訪れ、台湾と外交関係を持つ国々の要人と会談した。写真は昨年7月、台北で撮影(2025年 ロイター/Ann Wang)
[ワシントン 24日 ロイター] – 台湾の林佳竜外交部長(外相)が今週、国連総会が開催されている米ニューヨークを訪れ、台湾と外交関係を持つ国々の要人と会談した。太平洋の島しょ国で台湾と外交関係があるパラオ大統領府や関係者が明らかにした。台湾外相による国連総会開催中のニューヨーク訪問が明らかになるのは初めて。
台湾は、中国が国連加盟国となった1971年以降、国連の公式な会合に参加できない。
関係者によると、林氏は22日、マンハッタンの高級レストランで開かれたコンサルティング会社アメリカン・グローバル・ストラテジーズ(AGS)主催のレセプションに出席した。AGSは、第1次トランプ政権で米大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めたオブライエン氏と米国家安全保障会議(NSC)首席補佐官だったグレイ氏が設立した会社。
パラオ大統領府は、フェイスブックのページに、林氏がウィップス大統領やグレイ氏とともにレセプションに出席している写真を投稿した。
中国外務省は25日、林氏のニューヨーク訪問を米国が「許可した」と非難し、「台湾独立分離主義勢力が挑発行為を行い、分離独立を目指す舞台を提供した」と指摘した。「台湾と外交関係がある国に対し、独立分離主義勢力に繰り返し操られ、利用されるのをやめるよう忠告する」と述べた。
中国政府は同日、台湾への武器売却を巡り、米国企業3社を商業活動を規制するリストに追加した。
台湾外交部はコメントを控えた。米国務省も、林氏のニューヨーク訪問に関しコメント要請に応じなかった。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
WACOCA: People, Life, Style.