フランス・パリの裁判所は25日、2007年の大統領選で勝利したサルコジ元大統領(70)がリビアから不正に選挙資金を調達するよう側近に働きかけたとして、サルコジ氏に禁錮5年の判決を言い渡した。(2025年 ロイター/Stephanie Lecocq)
[パリ 25日 ロイター] – フランス・パリの裁判所は25日、2007年の大統領選で勝利したサルコジ元大統領(70)がリビアから不正に選挙資金を調達するよう側近に働きかけたとして、サルコジ氏に禁錮5年の判決を言い渡した。サルコジ氏は判決を不服として控訴する意向だが、1カ月以内に収監される見通し。
サルコジ氏は2007─12年に大統領を務めた。フランスの大統領経験者が収監されるのは初めてとなる。判決後、自身が無実だと改めて主張した上で「自分がしていないことについて謝罪はしない」と述べた。
裁判所は、07年の大統領選に向け、故カダフィ大佐が支配するリビアから側近らが資金調達を図ったとして、サルコジ氏について共謀罪で有罪を認定した。汚職や不正な選挙資金受領といったその他の罪状については無罪とした。
当時内相だったサルコジ氏は05年にカダフィ氏と取引を行い、当時孤立していたリビア政府を支援する見返りに選挙資金を得たとして訴えられていた。
裁判所は、カダフィ氏とそうした取引をした証拠がないとした上で、時期が「符合」し、資金の流れが「極めて不透明」だとしても、リビアからサルコジ氏の選挙資金として送金されたことは証明できないと指摘した。
サルコジ氏は大統領退任後、複数の法廷闘争に直面。昨年はフランスの最高裁判所から汚職や利益誘導を巡って有罪判決などを受けており、今年6月にはフランスの「レジオン・ドヌール勲章」を剥奪された。
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