ロシア外相、NATOとEUが「本物の戦争」宣言と非難

ロシアのラブロフ外相は9月25日、北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)がウクライナを通じてロシアに「本物の戦争」を宣言していると非難した。22日、モスクワで代表撮影(2025年 ロイター)

[国連 25日 ロイター] – ロシアのラブロフ外相は25日、北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)がウクライナを通じてロシアに「本物の戦争」を宣言していると非難した。

ラブロフ氏は国連における20カ国・地域(G20)外相会合で「ウクライナの危機は西側の挑発がもたらした新しく明確な事例であり、これを通じてNATOとEUは既にわが国に実質的な戦争を宣言し、直接関与している」と主張した。

またラブロフ氏は、ロシアに対する姿勢が厳しくなったと受け止められた今週のトランプ米大統領の発言には触れず、ウクライナ戦争を引き起こしたのは西側の行動だというロシアの立場を繰り返した。

一方英国のクーパー外相は、演説を始めようとした際に退出しかけたラブロフ氏を呼び止め、ロシアこそがウクライナに「挑発によらざる侵略戦争」を仕掛けたと反論した。

クーパー氏は「戦争の大義についていくら虚偽の幻想で世界をねじ曲げ、ロシアから偽情報や政治宣伝を流しても、誰も納得などしない」と切り捨てた。

EUのカラス外交安全保障上級代表は、世界の主要国にロシアへの国際的な圧力を行使するよう改めて訴えた上で「ウクライナを制服しようというロシアの目標が変わった形跡はない」と強調した。

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