2025年9月24日から28日にかけて、スペイン北部アラゴン州のカンフラン Canfranc (ESP) で開催される「マウンテン&トレイルランニング世界選手権(WMTRC 2025)」の開幕を前に、プレスカンファレンスが行われました。カンフラン市長や大会関係者が登壇し、世界73カ国から集う1,600人ものアスリートを迎え入れる意気込みと、大会が地域に与える意義について語りました。
(Photo © Yhabril y Jose Miguel Muñoz)
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カンフラン市長のフェルナンド・サンチェス Fernando Sánchez氏は、この世界選手権が単なるスポーツイベントに留まらない点を強調しました。「この世界選手権は、カンフランという町だけでなく、地域全体に恩恵をもたらすイベントです。その経済的、社会的、スポーツ、そしてイメージにおけるインパクトは、私たちの町の境界をはるかに超えるものです」と述べ、大会がアラゴン州ピレネー地方全体の国際的なショーケースとなることへの期待を表明しました。
Photo © Yhabril y Jose Miguel Muñoz
人口わずか600人ほどの山間の町が、タイ、インスブルックに次ぐ第3回の統一世界選手権の開催地に選ばれた背景には、過去20年にわたり「ヨーロッパで最も過酷で美しいレース」と評価される「カンフラン・カンフラン」を成功させてきた実績があります。大会のテクニカルディレクターであるアレックス・バレラ Álex Varela氏は、この栄誉と責任について次のように語りました。「私たちカンフランから、スペイン陸連(RFEA)とワールドアスレティックスに対し、最高のマウンテンランニングを実現する舞台としてこのアラゴンの高地を信頼し、選んでいただいたことに改めて感謝します。人口600人余りの小さな山の町が、この世界的なビッグイベントの開催地に選ばれたことは、大きな喜びであると同時に、大変な責任を感じています」。
Photo © Yhabril y Jose Miguel Muñoz
5つの公式種目と歴史的建造物が舞台
大会の舞台となるのは、近年修復された壮麗な歴史的建造物「カンフラン国際駅 Estación Internacional Canfranc」です。かつて国境の玄関口として文化交流の拠点であったこの駅が、主要種目のスタート・フィニッシュ地点となり、再び世界中の人々を迎えます。
レースは5つの公式種目で構成されます。
バーティカル(Uphill):6.5km / D+986m
ショートトレイル(Short Trail):44.5km / D+3,700m
ロングトレイル(Long Trail):82km / D+5,400m
クラシック(Classic):14km / D+775m
U20クラシック(Classic Under 20):7.5km / D+400m
持続可能性と文化の祭典
今大会はスポーツの側面だけでなく、ピレネーの文化と自然を祝うフェスティバルとしての性格も色濃く持っています。大会期間中は、コンサートや伝統芸能のパフォーマンス、フードトラックやブランドブースが並ぶファンゾーンが設けられ、地域全体が祝祭ムードに包まれます。
サンチェス市長は、持続可能性へのコミットメントも強調しました。「この大会は、サステナビリティ、環境への敬意、そして私たちのアイデンティティの一部であるピレネーの景観価値の模範となるでしょう」と述べ、自然環境との共存を大会運営の核に据える姿勢を示しました。
大会の模様は公式サイトやYouTubeチャンネルを通じて、スペイン語、英語、フランス語でライブ配信される予定です。世界のトップアスリートがピレネーの雄大な自然の中で繰り広げる熱戦に、ご期待ください。
(Text (c) Sergio Mayayo, WMTRC2025 Canfranc Pirineos)
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