9月24日、ニュージーランドのウィリス財務相は、ニュージーランド準備銀行(RBNZ、中央銀行)の次期総裁にアンナ・ブレマン氏(写真)が指名されたと発表した。ウエリントンで撮影(2025年 ロイター/Marty Melville)
[ウェリントン 24日 ロイター] – ニュージーランドのウィリス財務相は24日、ニュージーランド準備銀行(RBNZ、中央銀行)の次期総裁にアンナ・ブレマン氏(49)が指名されたと発表した。ブレマン氏はスウェーデン中央銀行(リクスバンク)の第1副総裁で、女性として初めてのRBNZ総裁となる。
ホークスビー総裁の後任となり、12月1日付で就任する。ホークスビー氏は前任のオア氏の突然の辞任を受け、今年4月に総裁になった。
ウィリス氏は「ブレマン氏は専門技能と組織のリーダーシップ経験を兼ね備える印象的な人材としてニュージーランドにやってくる」とし、世界中の300人の候補者から選ばれたと明らかにした。
ブレマン氏はRBNZを「優れた機関」と称賛し、「インフレ目標を最初に考案したことで世界的に知られている」と記者団に述べた。
RBNZのフィンリー政策委員会副議長もブレマン氏の指名を歓迎。「アンナ(ブレマン氏)の経験は中銀から学会、リクスバンク勤務や幅広い国際的な経験を経て、金融市場まで多岐にわたる。金融政策や金融安定、決済システムの強固な専門知識を有している」とコメントした。
ブレマン氏にとって最初の金融政策会合は来年2月となる。RBNZはそれまでに10月と11月に会合を開く予定で、市場は現在、両会合で計58ベーシスポイント(bp)の利下げを予想している。
ホークスビー氏は金融政策委員会から退き、RBNZを離れる。同氏の前任のオア氏は、中銀の運営予算削減案を巡る財務省との対立が原因で辞任した。NZの中道右派政権は他の分野でも発言を強めており、ラクソン首相は自身が適切と考える金融政策についてRBNZに伝えたと公言している。
こうした中、市場はブレマン氏がどのように中銀の独立性を守り、景気低迷によって低下した信認をいかに回復するかを注視している。
現代の中銀体制となって以降、外国人の総裁任命は初めて。ブレマン氏は既婚で10代の娘が2人がいる。
キウイ銀行(ニュージーランド)のチーフエコノミスト、ジャロッド・カー氏は「中銀ここ数年で時代遅れになっていることを認識した」と指摘。「事後対応的ではなく先手を打つリーダーシップの発揮を期待している。より積極的な中銀となってもらいたい」と述べた。
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