北海道では11月にかけて季節の歩みはゆっくり 12月は一気に冬へ
公開:2025年09月22日17:44
本日22日、札幌管区気象台から最新の3か月予報が発表されました。10月と11月は、北海道付近は暖かい空気に覆われやすく、気温は平年より高いでしょう。降水量はほぼ平年並みとなりそうです。しかし12月は冬型の気圧配置が強まり、気温は平年並みとなり、降水量は日本海側を中心に多くなる見込みです。
秋の期間は長くなりそうですが、12月になると冬への歩みは一気に進んでいきそうです。油断せずに雪への備えを進めることが大切です。
10月 太平洋側を中心に大雨に注意
今日22日、午前9時までの最低気温は札幌で10.7℃、帯広で7.4℃など、この秋1番の冷え込みとなった所も多くなりました。朝晩の冷え込みが強まる日も増えましたが、これから一気に秋が深まるわけではなさそうです。
本日発表された最新の3か月予報によると、10月の北海道付近は暖かい空気に覆われやすく、気温は平年よりも高めに経過する見込みです。天気は、日本海側では10月前半は数日の周期で変わり、10月後半は平年と同様に曇りや雨の日が多くなりそうです。オホーツク海側や太平洋側は、天気は数日の周期で変わり、太平洋側では平年と同様に晴れの日が多くなるでしょう。降水量は、各地ともほぼ平年並みの見込みです。
しかし海水温は平年よりも高い状態が続いているため、上空に寒気が入ると大気の状態が不安定になりやすく、雷や突風を伴った急な強い雨に注意が必要です。加えて太平洋側を中心に低気圧や前線、湿った空気の影響を受けやすい時期がありそうです。今月20日夜~21日明け方にかけて、釧路と十勝地方で線状降水帯が発生するなど、太平洋側を中心に記録的な大雨に見舞われました。10月も一度に降る雨の量が極端に多くなる可能性があるため、大雨への備えを改めて確認しておきましょう。
11月 初雪の便りが届く頃 冬への備えを進めよう
11月の北海道付近も、前半を中心に暖かい空気に覆われやすく気温は平年より高く経過する見込みです。天気は、日本海側やオホーツク海側は、平年と同様に曇りや雪または雨の日が多く、太平洋側は、平年と同様に晴れの日が多くなるでしょう。
10月の後半から11月の前半は、道内各地で初雪の便りが届く時期です。初雪の平年日は、稚内や旭川で10月19日、札幌10月28日、網走10月30日、帯広と函館で11月1日、室蘭11月2日、釧路11月7日です。
気温は平年より高めとはいえ、上空に一時的に寒気が入ると、平年より早く初雪が観測されることもあります。実際、昨年11月の北海道地方は平年より高かったものの、網走は10月19日、札幌や帯広は10月20日に初雪の便りが届きました。
11月にかけては季節の歩みはゆっくりですが、雪が降る前に冬タイヤへの交換の予定を立てておくなど、冬への備えを予め進めておきましょう。また、シーズン最初に雪道を走る場合は感覚が戻っていないため、いつも以上に慎重な運転を心がけ、急ブレーキ、急ハンドルなど、急のつく運転はしないようにして下さい。
12月 一気に冬がやってくる 日本海側を中心に大雪や暴風の可能性も
12月の北海道付近は、冬型の気圧配置となりやすい見込みです。そのため日本海側では平年より曇りや雪の日が多くなり、オホーツク海側では平年と同様に曇りや雪の日が多く、太平洋側では晴れの日が多いでしょう。
冬型の気圧配置の時は、大陸からの冷たい季節風が日本海の海上にある水蒸気を冷やして雪雲を作ります。冬型の気圧配置が強まることで、雪雲が発生しやすく発達することも多くなるため、日本海側を中心に突然の大雪や暴風に見舞われる可能性があります。
11月までは気温は平年より高めに経過し、季節の歩みはゆっくりですが、12月になると強い冬型の気圧配置の影響で寒気が入りやすくなるため、気温は平年並みとなるでしょう。
長期積雪(いわゆる根雪)の平年の初日は札幌で12月6日など、12月になると根雪が始まる所が多くなります。今年は12月になると一気に冬へと向かうため、根雪の始まりは広く平年並みの見込みです。
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